シグマクシス|P2 シェルパ (マネージングディレクター 大賀様)
Post Date:
2018-02-06 /
Category:
日系, IT・デジタル,
本日はシグマクシス P2 シェルパのマネージングディレクター 大賀 憲さまにインタビューの機会を設けていただきました。P2 シェルパの業務内容、組織、プロジェクト概要、求める人材像などについてお話しいただきました。
ご経歴について
EL
まずこれまでの経歴についてお伺いさせて下さい。
大賀様
新卒で専門商社に入社、本社IT部門に配属されました。IT部門ながらもBPRフェーズから、システムの設計、構築、現場への導入、保守運用までを経験したことから、より業務へかかわりの深い仕事へと興味がわきました。そこで、アーサーアンダーセン(現PwCコンサルティング)に入社、コンサルタントへ転身。10年目にはパートナーに昇格するための海外研修にも行きましたが、自らのキャリアをあらためて考え、再度転職活動に踏み切りました。大規模なグローバル組織の規模拡大戦略に参画するよりも、個として価値を発揮できるフィールドで新たなチャレンジをしたいと考えたからです。時を同じくしてシグマクシスが立ち上がり、その企業理念に共感し入社に至りました。
EL
シグマクシス社でのプロジェクトについて教えて下さい。
大賀様
業務・システム刷新プロジェクトでの、プロジェクトマネジメントが中心です。1年半~3年にわたりお客様先に常駐し、業務に深く入り込む形の大型プロジェクトが多かったですね。お客様経営層と膝を突き合わせながらゴールに向かって進む仕事ですので、プロジェクトのたびに深い信頼関係を築いてきたなと感じています。
また、シグマクシス入社後、三菱商事の経営企画部門に1年間出向し、コンサルタントとは全く異なる商社の実務に就いたことも印象深い経験でした。主要株主である三菱商事やIIJ(インターネットイニシアティブ)とは、設立以来、相互の人財交流を続けています。
組織を超えて、異なる視点・発想・価値観に触れることで、時代の変化への感度の高い人財を育成していくことが、その目的です。最近では、ベンチャー企業との協業による人財育成も増えています。ベンチャー企業とともにビジネス開発・デリバリーを行いながら、彼らの企業経営をハンズオンで支援することで、短期での成果と中期的な人財のバリューアップを図っています。
組織について
EL
シグマクシスの組織概要について教えて下さい。
大賀様
コンサルティング事業は、私の担当するサービスであるP2のほか、戦略&システム、デジタルフォース、ヒューリスティックといった、スキル別の4サービスラインに分かれています。ただしサービスラインごとに仕事をするという考え方ではなく、お客様プロジェクトに必要な人財を、各サービスラインからアサインしてチームを組成しています。このため、プロジェクトのたびに初めて一緒に仕事するメンバーがいる、というのもよくあることです。
インダストリー別の組織はありません。もはや世の中の「インダストリー」という概念が崩れてきているからです。例えば、Amazonはかつて、テクノロジー基点のビジネスであったためITCインダストリーとしてカテゴライズされていました。しかし最近では物を運ぶ流通、衣服を作る製造といったITC以外の領域もカバーし、ビジネスモデルそのものも、バリューチェーンモデルではなく、プラットフォーマーとしてデータとテクノロジーを駆使している。こうしたビジネスモデルの変化に対し、我々自身も柔軟な体制であるべきだと考えています。
とはいえ、インダストリーごとの有識者は社内に年々増えています。創業時から、コンサルティング以外の業界、たとえば金融、製造、流通、物流、不動産等、さまざまなインダストリーのプロフェッショナルを採用し続けています。実務現場の経験・知識・ネットワークを持つ彼らの能力は、私たちの提案やデリバリーを、よりリアリティのあるものへと進化させています。
EL
P2シェルパの組織の概要、人数について教えて下さい。
大賀様
P2シェルパの主たるミッションは、企業変革の実現です。そのテーマは業務改革、基幹システム再構築、組織変革、デジタルトランスフォーメーション、新規サービスのアジャイルによる短期事業構築とさまざまですが、どの企業もこうした取り組みを自前で実行するのではなく、社外の高い能力・スキルを活用してプロジェクト化する時代。そこで求められるのが、プロジェクトをスピーディーかつ高品質に推進するプロジェクト・マネジメントスキルです。
さらには複数のプロジェクトを並行で動かし、企業全体の取り組みとして価値を生み出していく、プログラム・マネジメントのスキル。P2シェルパには、その両方のスキルを持つコンサルタントが100名以上所属し、各プロジェクトで活動しています。
「価値実現スピード」という点で近年注力していることは、2点あります。
一つが、サービスの高速開発です。従来では戦略策定からプロセス、システム設計まで1年から3年程度かかっていたプロジェクトを、ビジネスプロトタイピングやアジャイルによるシステム開発を採用することで、3か月から半年程度に短縮するサービスです。開発サイクルを短くすることで、スピードだけでなく柔軟性も高められるため、ビジネス環境の変化に対応できることが特徴です。
二つ目は、お客様とのジョイントベンチャーやジョイントサービスの立ち上げです。全く新しい価値を生み出す取り組みは、既存の組織や制度、仕組みの中では長時間を要することが多いため、お客様の外側で実現するという考え方です。互いの知見、人財、ネットワークを活用し、資金を投じ、リスクもとってスピーディーに立ち上げ、生み出した成果は共有する。今はデジタルテクノロジーを活用するテーマが多いため、デジタルに強いビジネスパートナーにも参画いただき、数社でのコラボレーションで実現するケースも増えてきています。
EL
他のコンサルティングファームとの違いについて教えてください。
大賀様
私たちはお客様経営層にとって不可欠なパートナーであることを目指しています。それは、お客様が求めることを従順に実現するだけの存在ではありません。変革のビジョンを共有し、実現のために本当に必要なことは何かを共に考え、実現するパートナーです。たとえお客様からRFPが出ているとしても、「さらにやるべき事があるのではないか」「ほかの実現方法があるのではないか」と問い、チームとしてベストな提案を行う。これは、P2シェルパに限らずシグマクシスの基本動作です。
例えば、大手エアラインのお客様の予約発券システムプロジェクトのPMOでは、単なるプロジェクトマネジメントだけではなく、ソリューション一つ一つを紐解きながら、お客様自身の意思決定のサポートまでを含めた支援を行ってきました。そうしたお客様との深いコミュニケーションを続ける中、お客様のビジョン実現に向けては、経営改革の必要があることをご提案し、別途プロジェクトが立ち上がりました。お客様のために必要なことを徹底的に実行する、成果が出るまでは最後まで寄り添い、共に進むという我々のコンサルティングのスタイルの代表的な事例ですね。
また、ローソン社とジョイントでLDI(ローソンデジタルイノベーション)を立ち上げたときも同様の動き方でした。ローソン社のプロジェクトを担当していたコンサルタントが、「ローソンの抜本的変革に必要なものは何か?」と先方のマネジメントと何か月にもわたり討議を続け、生み出したソリューションが「新会社設立」だったわけです。とはいえジョイントベンチャー設立には、経営層の意思決定なくしては進みません。企業の経営層との深い信頼関係を築き、お客様のことを本気で考え続けてきた私たちだからこそ実現できた、と言えると思います。
求める人財像
EL
求める人財像について教えて下さい。
大賀様
現在持っているスキルよりは考え方、マインドを重視しています。自分だけが成果を出し、出世できれば良いというよりも、仲間と強みを認め合い、生かし合うことでより大きな成果を生もうという「共創」のマインドですね。社内だけでなく、お客様やビジネスパートナーとのコラボレーションの中で刺激を受け学び合うことで、自らのスキル研鑽につなげていく成長意欲も、もちろん大事です。共創の中で成長していく、という価値観に共感できる方を歓迎しています。
また、ゼロから何かを創り出す仕事に興味を持っている方にもフィットする環境だと思います。ただし、ゼロから創り出すことの意味を理解している方に来ていただきたいですね。新規事業というのはたいていがお客様の経営課題を基点に起こしていくもの。お客様側に立って考え、アイデアを出し、仮説検証をしたうえでお客様とともにビジョンを描き、これを実現する仲間をあつめ、実現するためのプロジェクトを動かして行く。こうした実行力、リーダーシップをお持ちの方と是非一緒に働きたいと考えています。
EL
「価値観の共感」というポイントについてより具体的に教えて頂けますか。
大賀様
我々の価値観(バリュー:※シグマクシスHPに公開されています)というものがいくつかあります。たとえば、オープン&トラストとは、相手を認めながら、自らの心を開いてコミュニケーションをとることですが、これは同時にシグマクシスの多様性マネジメントも意味しています。人財一人ひとりに期待しているのは、組織に溶け込むことではなく自らの異質さを生かして組織に刺激を与えてくれること。シグマクシスでは異質さを強みとして認めています。
また、職位による上下関係はありますが、だからといって意見を慎むという文化はありません。お客様のためになることであれば、自分の考えを自分の言葉で説明すべきだという考え方です。実際に、ジュニアや中堅のコンサルタントが、私のところに直接来て、自らのアイデアや意見を説明するというのも日常的です。
EL
そこまで距離感が近いのですか?
大賀様
非常に近いです。オフィスもオープンでフラットですので、社内のあちこちで職位・組織を超えたコミュニケーションがあります。私自身も社長の倉重も、あらゆる職位の社員と話します。新卒社員を含む若手と議論することもあります。他のコンサルティングファームも他業界にくらべてはフラットですが、私の知る中ではシグマクシスのフラットさは群を抜いていますね。
候補者の方へメッセージ
EL
候補者にメッセージをお願い致します。
大賀様
従来のコンサルティングとは少し違うことをしてみたい、という方に是非来ていただきたいですね。コンサルティング業界も変化しつつあることに気づき、自ら変わりたいという意欲を持っている方であれば、私たちの価値観に共感いただけるのではないかと思います。
ビジネス環境が大きく変化する世の中で、お客様が求めるのは期待を超える行動力を持ち、成果を生み出す人財。肩書通りの仕事で対価を得るのではなく、お客様を感動させられるようなアウトプットを出すことに、自らも楽しみ成長できるバイタリティを持っている方、お待ちしています。
企業プロフィール
Profile
株式会社シグマクシス
この企業の詳細情報-
大賀 憲 様
P2シェルパ マネージングディレクター
専門商社、外資系コンサルティングファームを経てシグマクシスに入社。製造業・流通業、アミューズメント、総合商社などへのコンサルティングに従事。グループ経営、経営管理、リスク管理などの策定から業務改革、大規模システムのインプリメンテーションまで、一貫したサービス提供を得意とする。「変革実現コンサルタント」が信条。