ITコンサルタントのキャリア
Post Date:
2017-04-03 / Update-date:
2023-07-06 /
Category:
IT・デジタルコンサル特集
ITコンサルタントが携わるテーマは多岐に渡りますので、その人のキャリアも経験するプロジェクトによって様々に分かれます。例えばIT戦略に特化したキャリアにするも、プロジェクト管理に特化したキャリアにするも、その人次第です。
そのようにキャリア選択肢が多様であるITコンサルタントとして自身が望むキャリアを歩むためには、希望に近いテーマのコンサルティングを得意とす るチームに入るか、もしくは業界/ソリューションを跨ぎ幅広にアサインメントを行う制度を持ったコンサルティングファームを選ぶことが大事になります。
応募先のポジションやチームでそこに続く道を描ける環境であるのかをきちんと吟味すれば、ITコンサルタントとして自分が思い描くキャリアを実現することが出来るでしょう。
今後ITコンサルタントとしてどのようなキャリアを歩んで行きたいのか、このページがそのことを考える際の参考になれば幸いです。
キャリアを伸ばす方向性
ITコンサルタントとしてキャリアを伸ばす方向性については、大きく以下のように分類が出来ます。
業務知識を身につけ、業務視点からITを企画できる「業務ITコンサルタント」に
ITコンサルタントは経営改善がミッションであるため、どのようなプロジェクトにおいてもクライアントのビジネスモデルから業務内容については理解 をする必要があります。その中で得た様々な企業の業務知識や海外の先進事例などを積み重ねて、クライアントの業務を起点としたIT企画スキルを自身の強み とする道があります。
なお、そのためにはクライアントの業界をある程度絞ることが必要になります。例えば銀行と自動車メーカーの業務内容は全く異なるように、業界ごとの特性や課題感がありますので、自身の強みとするほど業務に精通するためにはクライアントの業界を特定することとなります。
プロジェクト管理スキルを高め、「高難度プロジェクト推進のスペシャリスト」に
ITコンサルタントは、PMOなどの立場でプロジェクト管理業務を任されることがあります。ただしSEが行うプロジェクト管理とは異なり、IT企画 部の一員としてプロジェクトに入るなど、クライアントの立場にてベンダー管理のみならず複数のユーザー部門との折衝を含め、非常に多くのステークホルダー を管理することが求められます。
実際に、クライアントの本質的な課題は企画力ではなく実行力である場合も多く、その課題解決に最も有効な手段であるハイレベルなプロジェクト管理はITコンサルタントとして高い価値を発揮できるテーマとなります。
最新のITテクノロジー知見を強みとした、「CIOアドバイザリー」に
昨今では、新たなIT技術が市場環境を一変させて、強みが弱みになってしまったり、新たなコンペティターを生むようなことが頻繁に起こっています。 例えばセンシング技術とAIの進歩によって生まれつつある自動車の自動運転技術は、伝統的な自動車メーカーの持つ強みである車体設計技術をレガシーへと追 いやる可能性があり、GoogleやAppleを強力なコンペティターとして台頭させています。銀行におけるブロックチェーン活用の萌芽も同様です。
上記のように、CIOにとって新技術の活用検討が経営を大きく左右する事象である以上、やはりその道の知見を持ったITコンサルタントは心強いパートナーとなります。
CIOアドバイザリーとして頼られる存在になるために、ITコンサルタントとしてはプロジェクト経験の中で最新テクノロジーの知識を貪欲に吸収し、同時に経営層が抱える課題感を共有するためのビジネス知見を深めていくことが必要となります。
リスクの観点からITを俯瞰できる、「ITリスクコンサルタント」へ
ITの活用には当然ながら、あらゆる種類のリスクが伴います。プロジェクト進捗の遅れによるコスト増加や、セキュリティ事故による情報漏洩などがその代表です。ITのリスクを最低限に抑えることは、企業の存続に大きく関わってきます。
昨今ではサイバー攻撃による情報漏洩によって企業価値が毀損するような事態が多くなってきていることもあり、ITコンサルタントにリスク管理の高度化を依頼することが増えています。
ITリスクの専門家になるためには、リスク管理プロジェクトの割合が高いコンサルティングファームを選ぶことが確実な道になるでしょう。
ITコンサルタントの、その後のキャリア
ここでは、ITコンサルタントとして専門性を身につけた後の選択肢として、コンサティングファーム以外にどのような道があるのかをお話致します。もちろんずっとITコンサルタントとして活躍し続ける道もありますので悪しからず。
業務ITコンサルタントのその後
事業会社の業務/IT企画部門にて、ユーザーの立場としてIT導入を主導するポジションへの転身が多く見られます。やはりITコンサルタントとして業務知識を身につけた、その業界に属する企業に移ることがほとんどです。
なお、ITコンサルタントが事業会社の企画部門に移った場合は、コンサルタント時代に培った複数のクライアントに対する異なるプロジェクト経験の量 が強みとなります。1社だけにいては得られない、その企業に欠けている視点や競合他社の事例はもちろん、未来の課題となりそうな海外先進事例の知識など は、非常に重宝されるスキルとなるでしょう。
また、IT戦略立案などの経験を積むことで事業会社のCIOへの道が拓けていくことも、業務ITコンサルタントとしてのキャリアを積んでいく醍醐味と言えるでしょう。
プロジェクト管理スペシャリストのその後
プロジェクト管理スキルは汎用性が高いため傾向が絞りにくいですが、多く見受けられる例として、世間で話題になるような大規模プロジェクト(メガバンクの基幹システム刷新やSPA企業のSCM/CRM高度化など)が走っている企業へ移っていくことがあります。
昨今では、企業の取り組み全てにITが関わると言っても過言ではなく、プロジェクト管理するべき対象の部門も増えて利害も複雑に絡み合ってきていま す。そのような難易度の高い大規模プロジェクトを成功に導くためにも、プロジェクト管理スペシャリストの存在は重要になります。
CIOアドバイザリーのその後
事業会社のIT企画部門へ移る例が多いですが、IT技術がコアコンピタンスとなるWeb系の企業などでは社長室や経営企画のポジションへ転身する例も見受けられます。
日進月歩のIT業界ですから、求められるものは技術力をベースとした経営への提案力となります。単に新しい技術やトレンドに詳しいだけでは経営者の 右腕としてふさわしくありませんので、良きCIOとなるために、ITコンサルタントとしていかに経営を意識したコンサルティング経験を積むことが出来るか が大切になるでしょう。
ITリスクコンサルタントのその後
事業会社のIT企画部門にてリスク面を管轄することが多いですが、内部監査部門やリスクコンプライアンス部門へ移る例も見受けられます。
データが企業の生命線である金融機関などでは、すでにITリスクは経営における重要なテーマと見なされており非常に多くの資源を割いています。これ からサイバーセキュリティを筆頭に金融機関以外の企業においてもITリスク管理は重要なトピックスに必ずなりますので、ITリスクコンサルタントとして資 格や専門知識を身につけた方は市場でも求められる存在になるでしょう。
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