KPMGコンサルティング|Supply Chain & Operations (パートナー 坂田様 & ディレクター 黒木様)
Post Date:
2019-11-14 /
Category:
製造・通信・メディア, IT・デジタル, 外資系,
本日は、KPMGコンサルティング株式会社(以下、KC)、パートナーの坂田 英寛様、ディレクターの黒木 真人様にインタビューの機会を頂戴し、Supply Chain & Operationsの組織の特徴、プロジェクトの内容、求める人材像についてお話頂きました。
ご経歴について
EL
これまでのご経歴について教えてください。
坂田様
私は、新卒でコンサルティング会社に入社し、会計領域のコンサルティングに従事するところからキャリアをスタートしました。その後ビジネスそのものの変革支援を目指し、事業再生、戦略、サプライチェーンといった領域のコンサルティングを経験してきました。現在はそれらの知見を総合的に活用し戦略からビジネス変革まですべてを実行できるSupply Chain & Operationsのリードを担当しています。
黒木様
私も、新卒でコンサルティング会社に入社して、製造業界のコンサルティングに従事し、その後小規模のコンサルティング会社を経て、KCに入社しました。製造業中心にサプライ・チェーン・マネジメント等のコンサルティングに従事する中で知識を身に着け、現在はSupply Chain & Operationsにて企画構想、業務フロー設計、システム要件定義、業務・システム運用設計及び運用後の改善まで幅広く従事しています。
EL
KCに入社された理由について教えてください。
坂田様
KCの立ち上げに誘われたのが理由です。既にある組織を変えていくのではなく、新しく立ち上げるということで、自分達が理想とする組織作りに携われることに魅力を感じて入社を決めました。自らがクライアントやメンバーにとって正しいと思うことをやっていける組織・会社を作っていきたいという思いが大きかったです。
黒木様
KCに入社した理由は、まず、若いコンサルティングファームであり、チャレンジングな土壌があると感じた点です。また、若い会社でありながらも、KPMGという確かな看板があることから、グローバル又は有限責任あずさ監査法人との連携をもとに、クライアントに高付加価値なサービスを提供できる場があると考えたことも理由の一つです。実際にグローバルや有限責任あずさ監査法人と連携する機会は多いと感じています。
また、面接官が穏やかかつ紳士的でありつつも、質問は厳しく的確であったことから、働きやすい環境で楽しくチャレンジできるのではないかと考えたことも大きな理由です。
EL
実際に入社されてみていかがでしょうか。
黒木様
手を挙げたら色々な経験ができる環境はあると感じています。また、風通しがよく、他チームや事業部の方ともコミュニケーションを取りながら、一緒に案件を進めることもでき、その点はよかったと感じています。
Supply Chain & Operationsについて
EL
Supply Chain & Operationsの概要及び特徴について教えてください。
坂田様
Supply Chain & Operationsはソリューション軸の組織で、カスタマー領域、サプライチェーン領域、及びエンジニアリング領域を対象にサービスを提供しています。
戦略的なところからカスタマーやサプライチェーン、エンジニアリングチェーンを一気通貫で支援できる、サイロ化されていないというのは非常に価値のあることだと考えています。
また、戦略や構想策定から要件定義、POC、業務改革、プロジェクト実行支援などが主なサービス範囲であり、SIerが実施するような情報システムの設計やコーディングなどは基本的に行っていません。
この2点は、他のコンサルティングファームとの大きな違いであると考えています。そして、これは転職を考えられている方にとってもどのようなキャリアを積んでいきたいかという観点で重要と考えています。
すなわち、情報システムの設計などもご自身でやっていきたいのか、ビジネスコンサルティング、マネジメントコンサルティングといわれる領域のプロフェッショナルを目指すのか、ということです。
もう1つは、様々な領域をご自身のキャリア目標に合わせて自由度を持ちながら深めていきたいのか、入社時に所属した購買や生産等、組織の担当領域の専門家を目指すのか、ということです。もちろん1つの領域を突き詰めることも歓迎ですが、選べるかどうかは重要であると考えています。ご自身が所属する組織がカバーする領域が狭ければ、どうしてもその組織の領域の案件に従事することになりますが、組織のカバー領域が広ければより多様な案件に携わりやすいということです。
こういったことからも、Supply Chain & Operationsでは、購買だけ、生産だけいうプロジェクトももちろんありますが、会社や事業全体をどう良くしていくのかというプロジェクトを多数実施していきたいと考えています。会社・事業という単位でどうあるべきかというコンサルティングを行えること、そのようなキャリアを積めるのが特徴だと考えています。
黒木様
どのような人が所属しているか、という観点でお伝えすると、コンサルティング会社出身者だけでなく、事業会社出身者も含め、多様な人がいると思います。コンサルティング会社出身者は、比較的万能タイプの人が多く、色々なことを経験していて、幅を広げている印象です。事業会社出身者は、自分の軸があり、若くてもしっかりしている人が多いので、コンサルティングのプロセスを学んだ上で、他の軸にも領域を広げています。Supply Chain & Operationsという分野の中でも様々なキャラクターの人がいて面白いと思います。
EL
人材の構成比率的には、事業会社出身者は多いのでしょうか。
坂田様
KCの再立ち上げからの期間が短いこともあり、マネジャー以上はコンサルティング会社出身者が多くなっていますが、若手については、事業会社やIT業界出身者にも多く参加しています。上位層がしっかりしていることで、丁寧な育成につながっていると考えています。
EL
得意とする業界や領域について教えてください。
坂田様
ソリューション軸で活動していますので、業界を制限せずに全方位的にサービスを展開しています。実績としては製造業のクライアントが多く、テクノロジー、テレコム、サービス、リテール、金融、保険、電力、公共等、様々な業界を対象にサービスを提供しています。
EL
他チームとの連携について教えてください。
坂田様
クライアントのニーズに合わせて、適宜セクターやサービスライン(戦略、会計、人事、リスクなど)と連携し、総合的に価値のあるサービスを提供しています。会社の枠を超えて、複雑な会計処理に関しては監査法人と、税務については税理士法人、M&Aの話であればFASなどと、それぞれ連携しています。また、海外に関しては海外メンバーファームとも連携しています。
こちらからアプローチすることもあれば、先方からのアプローチもあり、相互に真摯にサポートし合う組織文化であるため、各々のレスポンスが早く、安心して連携しながらサービス提供できる環境であると感じています。
プロジェクト事例について
EL
直近ご担当されているプロジェクト事例について教えて頂けますか。
黒木様
私が現在担当しているプロジェトは、製造業のクライアントの基幹業務・システム刷新プロジェクトです。元々は、基幹システムを置き換えたいという話だったのですが、改めて全社的に何が課題なのかを明確にした上で、改革テーマを設定し、業務改革とシステム刷新を行うプロジェクトとして進めています。領域も受発注、生産、設計開発、会計、原価と、非常に広範囲の業務プロセスを対象としています。
非常に広範囲の領域の支援を実現するため、本プロジェクトはSCOのメンバーに加えて、会計チームも参画しています。また、製造業ですとプロジェクトを進める中でIoTやAIについても要望として頂くことがありますので、テクノロジーのチームもプロジェクトに参画し、サポートしてもらっています。
プロジェクトの期間としては約2年で、そのうち4~5ヶ月で改革構想策定、残りの1年半でシステムの導入を行っています。我々は、実際にシステム開発をしているわけではないですが、クライアントが考えている目標に対して今回のシステム導入が合致しているか、業務の変更点についても当初のコンセプトに適合しているか、クライアントとディスカッションして具現化するところまでお手伝いさせて頂いております。
今回のプロジェクトとしては2年が1つの区切りではありますが、弊社は単発の仕事だけではなく、クライアントのビジネスパートナーになれるように長期的な視点でお付き合いさせて頂いており、この先も業務・システムの高度化を並行して進めていく予定です。
また、今回のクライアントは海外にも子会社が複数ありますので、海外展開も支援しています。日本で全社的なプロジェクトを進めながら、海外展開も対応する必要があり、非常にスピード感が求められますし、プロジェクト規模も大きくなっています。
EL
今回のようなグローバル案件の数は多いのでしょうか。
坂田様
はい。グローバル案件は多いです。構想や方針策定は日本で実施することが多いですが、ある程度の規模の企業でカスタマーやサプライチェーン、エンジニアリングのプロジェクトとなると日本だけで完結するケースはほとんどなく、海外も含めてというのが大半です。
また、海外のKPMGからの要請も相当数あります。実際に先日もフランスから連絡があり、日本企業の案件を受注したので、日本のロールアウトをサポートして欲しいという要請を受けています。
EL
グローバル案件が多いということで、英語力は必須でしょうか。
坂田様
英語ができることに越したことはありませんが、日本国内の案件もたくさんありますので、必須ではありません。ただ、英語ができると、グローバルでの情報収集や、グローバル案件への参画など、可能性が広がるのは事実だと思います。
EL
その他にプロジェクト事例がありましたら教えてください。
黒木様
製造業のクライアントに対する生産計画のプロジェクトです。元々、業務改革と基幹システムの刷新を行っている案件があり、その派生で支援させていただくことになりました。ものづくり自体のリードタイムが長いクライアントであったため、リードタイムの短縮を図りつつ、複数の工場で標準化して、同じ観点でものづくりができるように支援しています。
また、サプライチェーン計画のリードタイムをいかに短くするか、複数拠点を同期させて円滑に業務を進められるかという2点も並行して検討しております。本案件でもシステム導入は他社に対応していただいていて、弊社はコンセプトつくることと、PMO的な立場で間に入り、クライアントを支えています。
EL
貴社とSIerとの業務の切り分けについて教えてください。
黒木様
案件により異なりますが、私が携わっている案件では、新業務の設計後、それをベースにハイレベルの設計をするところまでで、実際にシステムに落とし込むところはSIerが行っています。
ただ往々にしてその時点で思い描いていたものは実行できないので、本当に具体化していく際にどのような課題があり、それに対してどの業務を調整する必要性があるのかを話しながら進めています。そのため、いわゆる計画だけを行い、実行はお任せというわけではなく、比較的長い期間関与しています。
自分たちがシステム開発をするわけではなく、客観的な立場で、クライアントの目標に達しているのか、本当に効果が出るのか、効果が出ないと見込まれる場合、どこに集中的に投資すべきなのか等を話し合い、調整させていただいております。
EL
複数拠点ある場合、地方や国外の拠点を訪れることは多いのでしょうか。
黒木様
クライアントと一緒に拠点を回っています。クライアントともそうですし、弊社のメンバーとも一緒に移動するため、仲良くなる良い機会になっています。
EL
黒木様は複数案件を掛け持ちされておりますが、案件を掛け持ちすることは多いのでしょうか?
黒木様
シニアマネージャーは大規模な1つのプロジェクトに携わる場合と、複数掛け持ちを行う場合があります。また、マネジャーは1つのプロジェクトに入り、小規模案件のマネジメント若しくは大規模案件のチームリードを担う場合があります。
求める人物像について
EL
求める人物像について教えてください。
坂田様
クライアントに対して良いサービスを提供するということを追求したい方、イノベーションを起こしていきたいと考えてらっしゃる方に来て頂きたいと思います。私たちは、クオリティの高い仕事をすることでクライアントにファンになっていただき、継続的にお付き合いをしていくということを目指しています。また、コンサルティングファームとして新しいコンセプトやイノベーションを推進していく責務があると考えています。その点に共感できる方を求めています。
黒木様
私はまずクライアントに向き合える方、かつ前向きな方と一緒に仕事がしたいと思っています。
プロジェクトで問題が発生して、クライアントに迷惑をかけたときに、“自分たちの責任範囲“ということを盾にとって、自分たちを正当化してしまう方がいますが、私としては“なぜこうなったのか”や“クライアントは何を望んでいるのか”をしっかりと理解して、上手くいくようにフォローができるような方だと、気持ちよく一緒に仕事ができると思っています。
また、困難にぶつかったときに「どうしたら課題を解決できるか」「その為には何をすべきか」というように、前向きに捉えられる方も同様に好ましいと思います。
候補者の方へ一言
EL
最後に候補者の方へ向けて一言いただけますでしょうか。
黒木様
私たちはクライアントと真摯に向き合い、どうすれば“価値を提供できるか”ということにチャレンジをしています。この環境で働くことがコンサルタント個人のキャリア形成にも活きると感じていますので、チャレンジできる環境を求める方には、是非積極的にご応募頂きたいと思います。
坂田様
KCにはコンサルタントとして、“クライアントのビジネス全体をどう良くしていくか“ということに携われる環境があります。ビジネスコンサルティングやマネジメントコンサルティングを志向される方にとっては、目指すキャリアに近い経験を積める環境を提供できると思います。
また、私たちはまだ5年目の組織ということもあり、上が詰まっているというような状態ではありません。ピュアにコンサルタントとしての実力を高めることで上を目指せます。本インタビューでお話しした内容に共感いただける方のご応募をお待ちしております。お会いできることを楽しみにしています。
企業プロフィール
Profile
KPMGコンサルティング
この企業の詳細情報-
坂田 英寛 様
パートナー
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黒木 真人 様
ディレクター