PwCコンサルティング合同会社| Data & Analyticsチーム|深澤様、幸田様
Post Date:
2022-07-07 /
Category:
IT・デジタル, 外資系, 女性,
PwCコンサルティング合同会社(以下、PwCコンサルティング)、Data & Analyticsチームの深澤様、幸田様にインタビューの機会を頂戴し、PwCコンサルティングにおける同部門の特徴、プロジェクト内容、求める人材像についてお話し頂きました。
ご経歴について
EL
まず、お二人のご経歴からお伺いできますでしょうか。
深澤様
私は新卒で国内の信託銀行に就職しました。その後、米国で数学を専攻して大学院まで進み、卒業後は大学に籍を置きながら、5年ほど数学を教えていました。日本に帰国後は、競合他社であるコンサルティング会社にデータサイエンティストとして入社し、ソリューション開発等に携わりました。学生時代の知り合いのほとんどはアカデミアに留まっていましたが、私はどちらかというと社会に出て、実世界で使えるスキルを身に付けたいという気持ちがありました。その後、よりクライアント側に軸足をおきたいと考えるようになり、知人もいたことからPwCコンサルティングに移り、約5年になります。
幸田様
私は米国の大学で学んだ後、現地でも働いてみたいという気持ちがあったので、シリコンバレーのITスタートアップで働きました。この経験から、データがビジネスに持つパワーの大きさを身近に感じ、1年後にPwCコンサルティングのテクノロジーコンサルティングの選考を受けて現在に至ります。
Data & Analyticsチームの組織について
EL
Data & Analyticsの部門や組織についてお聞かせください。
深澤様
Data & Analyticsには現在は100名近いメンバーが在籍しており、いくつかのサブチームに分かれています。データ分析や数理モデリングなどの、いわゆるデータサイエンスだけではなく、デジタルトランスフォーメーションやアナリティクストランスフォーメーションのような、データ活用による改革推進をサポートするコンサルティングもあります。また、今まであまり企業の中で対応できていなかったデータガバナンス領域にも対応しています。
EL
貴社の特徴や入社の決め手になったことを教えていただけますか?
深澤様
当社は上流工程を重視し、私のようなアナリティクスに携わる者でもプログラミングやモデリングといったような具体的なハードスキルだけではなく、コンサルティングスキルが常に求められてるのが特徴的です。
幸田様
人を育てる文化があり、個人の結び付きが強いと感じます。
入社を決めた時も、人が一番の魅力でしたね。コンサルタントの職業は、どれだけ相手に目線を合わせて、自分の話を受け取ってもらえるかが大事だと思います。PwCコンサルティングの面接官は学生に対しても同じ目線で真剣に話をしてくれました。また、キャリアの選択で、内定から入社までの期間についても相談にものってくださり、個人のキャリア選択にリスペクトを持ってくれる企業だと思います。
EL
クライアントとして多い業界業種や、力を入れている分野はありますか。
深澤様
日本ということもあり、やはり製造業のお客様が多いとは思います。一方でData & Analyticsの場合は特定の業界に特化というのはなく、さまざまな業界に携われるのが良いところだと思います。希望する業界がある場合は、その希望を伝える機会は用意されています。
幸田様
パートナーとの1on1ミーティングの機会が四半期に1回ぐらいあり、その中でどういう案件をやりたいか一人一人の話を必ず聞いてもらえ、そのうえで次のアサインが検討されます。希望していたような案件があるかどうかはタイミングによりますが、考慮されていることは確かだと感じています。
EL
Data & Analytics案件の進め方を教えていただけますか?
深澤様
私の場合は、インダストリーごとにクライアントを担当しているチームの中に入ってアナリティクスパートの担当者として、お客様と話をさせていただくような感じで進めています。Data & Analyticsだけで集まっている比較的大きなプロジェクトもあります。
幸田様
私が最近アサインされた案件は、Data & Analyticsメンバーが中心で進めている AIガバナンスのプロジェクトです。AIのガバナンスというのは、未成熟な領域なので、インダストリーごとのソリューションの提供というところまでまだ至っていません。そのため、まずインダストリーの観点よりも、AIやデータのガバナンスの知見を持ったスペシャリストたちが集まって進めています。そこからどのように各インダストリーの特性を盛り込んでいくかというところに、他のチームのメンバーが参画するイメージです。
EL
Data & Analyticsチームで案件を獲得していくこともあるのでしょうか?
深澤様
データガバナンスやデジタルトランスフォーメーションなど、アナリティクスに関する案件はData & Analyticsチームで提案を行っています。また、各インダストリーチームの受けた案件中、アナリティクスパートの提案について、デリバリーを担当することもあります。
プロジェクト事例について
EL
これまで携わられてきたプロジェクトの事例をお伺いしてもよろしいでしょうか?
深澤様
私はヘルスケア業界に興味があり、健診データやレセプトデータを含む医療データ関連の分析、医療費の予測モデル作成等を行っています。また、ヘルスケアの海外ソリューションの日本へのローカライズにおいて、日本人のヘルスデータで想定する結果が出せるかというバリデーションを担当したこともあります。ヘルスケア業界の案件は専門知識が必要で難易度が高く、プロジェクトの中で勉強しなくてはならないことも多いです。
別の分野ですと、People Analyticsで従業員アンケートの統計分析に加えて、人事担当者および部門管理者のためのダッシュボードを構築する案件等も手掛けています。プロジェクトの期間としては、1~2カ月の場合もありますが、3~6カ月くらい要する案件が一番多いかと思います。
幸田様
大手通信企業向けに、新規事業の構想から実行までを支援するプロジェクトに参画したことがあります。長期のプロジェクトで、いくつかのフェーズに分かれており、私はSNSの投稿分析や人流分析を行いました。最初に分析フェーズがあり、そこからはその分析のインサイトや現地で行ったインタビューなども含めて、ビジネスを作り出していくプロジェクトでした。当初はData & Analyticsらしい分析を行うプロジェクトでしたが、後半の方はビジネスコンサルタントとしての動きも強く意識していました。Data & Analyticsのメンバーの中でも、目指したい像はいろいろあると思いますが、私の場合はデータサイエンスが分かるビジネスパーソンになりたいと思っています。データサイエンティストになりたいから入社したわけではなかったので、まさにデータを使ってどのようにビジネスに応用できるかを体験できたプロジェクトだったと思います。
EL
若手の方の場合、配属後はどういった役回りで仕事をされるのでしょうか?
幸田様
最初はOJTというかたちで入り、そこから本アサインになりました。OJTの期間から割と実務にバリバリ携わり、中間報告や最終報告の成果物作成も行っていました。新卒でまだ若手だからこれしかできないというのではなく、次のステップに至るために、どういうタスクを与えたら成長してくれるだろうかという観点を踏まえた上で、いろいろなタスクを振ってもらいました。タイトルに関係なく、良い経験をさせてもらったと思います。
EL
お2人とも海外経験をお持ちですが、グローバル案件や英語を使う機会などはありますか?
深澤様
私はPwC米国の案件におよそ1年間参画しました。東京からリモートで働いていたのですが、年に2~3回出張もありました。米国はヘルスケアのニーズが高く、大きな病院や医療法人も多いことから、大型クライアントを多く抱えています。ソリューション開発やモデリングの知見を持っているメンバーが集まってソリューションを作っており、それを日本にローカライズするお手伝いをしました。
幸田様
海外のチームにヒアリングするためにミーティングを行うことがあり、グローバルの知見を活用するといった観点ではコラボレーションの機会があると思います。また、私もデジタルプロダクトの輸入の活動をお手伝いしています。最初のステップとして、リサーチを行い、実際にコミュニケーションをとることもあります。そこで、プロダクトのロールインが決まれば実際に海外に行く機会もあると思います。
働き方について
EL
女性として働きやすさや働き方について感じられる点はありますか?
幸田様
ワーク・ライフ・バランスに関して言えば、不安に思われたりする方もいるかもしれませんね。もちろん実際に忙しいこともありますが、勤務時間が遅くなるとアラートが出るような仕組みもあります。PCの起動時間が長すぎるとジョブマネージャーに連絡が行くような仕組みになっています。
直近参画したプロジェクトは、お子さんがいる女性がジョブマネージャーなのですが、オンボーディングの際に、業務に対応できる時間帯、できない時間帯をオープンに伝えてくれました。家庭の状況を鑑みて業務を調整するということが日常的に可能なんだと感じました。私はまだ子どもはいませんが、子どもができたときに周りが状況を理解してくれる環境があるというのは安心ですし、素晴らしいと思います。男性の働き方を見ていても、17時以降は家族の対応のためにカレンダーをブロックしている人もいます。PwCコンサルティングには、女性・男性関係なく個人として働きやすい環境が整っているのを感じます。
深澤様
働き方改革のおかげで、本当にこの5年で変わったと実感しています。当社の場合は、上の者が特に気をつけているのがうれしいですね。
人材育成や交流の機会について
EL
人材育成の取り組みや研修制度などがあれば、教えていただけますでしょうか。
幸田様
私はテクニカル面があまり得意ではないからこそData & Analyticsに関するスキルを伸ばしたいと考えていて、Digital Accelerator Programは、まさに技術面のスキルを伸ばす良い機会になっています。これは入社1年以上の職員が参加できるプログラムで、7カ月という長期間、講義を受けて知識を身に付け、その後OJTを通じて知識をスキルに変えていくという人材育成プログラムです。私は4月からこのプログラムに入る予定です。これまではビジネスコンサルティング的な役割が多かったので、このプログラムを通じて自分のスキルアップを図りたいですね。研修にフルコミットするので、それを目掛けてプロジェクトアサインの期間を調整し、周囲の理解を得ながら進めていきます。これはPwCコンサルティングの職員であれば部門を問わず参加できる、全社的なプログラムです。
深澤様
幸田から話があったDigital Accelerator Programに関しては、私はOJTを受け入れる側として参画しており、これまで3~4人を受け入れています。分析作業やプレゼンテーションソフトで報告資料を作成するなどのタスクを担当してもらい、通常のアサインメントと同じように評価も行います。
アナリティクスの作業そのものももちろん大事ですが、英語などと同様にあくまでも1つのツールですので、もっとも大切なビジネスコンサルティングのスキルをしっかり身に付けていってほしいというメッセージを発信しています。
EL
Data & Analyticsの中で、交流の機会、イベントなどはありますか?
深澤
シェアリングセッションと呼ばれているものが1~2週間に一度あり、昨年はファシリテーションを担当しました。主にアソシエイト・シニアアソシエイトが、携わったプロジェクトについてその概要やポイントを共有します。Data & Analyticsだけではなく、他のインダストリーのコンサルタントにも声を掛けていますね。今はリモートで、だいたい1回に2プロジェクト、各30分程度で話してもらっています。
幸田様
交流を促すようなコミュニティもあります。いくつかのケイパビリティ領域で分かれているコミュニティで、私はアナリティクスコミュニティに入っています。100人くらいの規模感ではありますがリモート環境でコミュニケーションをとる機会が少ないという課題感から作られました。その中には、さらに小さなサブコミュニティがあって、それぞれトピックが与えられています。私の場合だと、「PwCを知る」というテーマで、例えばPwC Japanグループの持つデジタルプロダクトについてのリサーチとその共有を行っています。海外のプロジェクト、競合他社のリサーチをしているサブコミュニティもあります。プロジェクト以外でも、職員同士が一緒に関わって交流する場が積極的に作られています。
求める人物像について
EL
求める人物像をお聞かせください。
深澤
テクニカルに長けていたとしても、効果的なコミュニケーションがとれる、会話が楽しくできるということが大切だと思います。加えて、精神的に自立していることも非常に重要です。アソシエイトのレベルでも、自分で考えて動ける方と、受け身で待っている方ではその後の成長が大きく異なりますね。
幸田様
テクニカルとビジネスの両方の観点を持っている同僚と働いた際に、私もこうなりたいと思いました。お客様に分析結果をお伝えする場合、理解していただけなければ、意味がある分析でも価値を発揮できません。結果を噛み砕いてわかりやすく伝えることができてこそ価値を伝えられます。さらに分析も自分でできる方というのはすごく刺激を受けますね。
候補者の方へのメッセージ
EL
最後に、転職を考えられている方に一言メッセージをお願いします。
幸田
私は入社してまだ1年弱ですが、入社して半年ぐらいタイミングで、CXO向けの成果物を作るプロジェクトに参加させてもらう等、ビジネス観点でも機会に恵まれていると感じています。社内の活動においても、元々PwC英国にいた役員クラスのアドバイザーと一緒に働く機会があるなど、とても刺激的でチャレンジができる社風です。成長の機会が欲しいという方にはとても向いていると思います。
深澤様
Data & Analytics領域ですと、コンサル未経験者やSIerからの転職者も多いと思います。全社的にコンサルタント未経験者向けのコアスキル研修を用意しているほか、より高度なコンサルティング研修もあり、私も2度ほど受講しています。そういった点は上の者が考慮しており、機会を作るように努力もしていますので、ぜひ物おじせず、ご応募いただければと思います。
企業プロフィール
Profile
PwCコンサルティング合同会社
この企業の詳細情報-
深澤 桃子 様
マネージャー
金融機関、大学講師、コンサルファームを経てPwCコンサルティングに入社。ヘルスケア業界の医療データ分析、People Analyticsなど様々な業界、テーマのデータ分析・データ活用推進のプロジェクトに携わる。
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幸田 様
アソシエイト
米国の大学卒業後、新卒でPwCコンサルティングに入社。テクノロジーコンサルティングのData & Analyticsに配属され、データサイエンスを中心とした研修を受講。現在は大手情報・通信企業のデータを活用した新規事業の立ち上げに従事。