コンサルのマネージャーの仕事内容・役割とは?気になる平均年収や昇格制度についても徹底解説
Post Date:
2023-08-07 / Update-date:
2024-06-29 /
Category:
キャリア・働き方特集
- コンサルのマネージャーの仕事内容や役割とは
- コンサルのマネージャーの平均年収・給与
- コンサルのマネージャーに昇格できる割合
- コンサルのマネージャーに昇格できる年齢
- コンサルのマネージャー昇格後に起きる変化
- コンサルのマネージャー昇格後によくある悩みと解決策
- コンサルのマネージャーに必要なスキル
- コンサルのマネージャーに転職する際の注意点
- コンサルのマネージャーを目指すならエグゼクティブリンク
- まとめ
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コンサルのマネージャーの仕事内容や役割とは
コンサルティングファームにおける職位は「アナリスト」「コンサルタント」「マネージャー」「シニアマネージャー」「パートナー」という順で上がっていき、マネージャーはおおむね一般的な企業における課長クラスに該当します。
マネージャーはプロジェクトの責任者として担当するプロジェクトのとりまとめや進行を行い、プロジェクトを成功に導くことが求められます。具体的には以下のような業務を行います。
プロジェクトの管理
はじめにプロジェクトの目標を設定し、その達成のための計画を練り、プロジェクトメンバーにタスクや役割の割り振りを行います。プロジェクトが動き出すと、プロジェクトメンバーと頻繁にディスカッションを行って進捗状況を確認します。遅れやトラブルがある場合はメンバーの追加やタスク再割り振りなどの対策を講じ、時には自身もタスク行うことで、期限内の目標達成に尽力します。クライアントが納得できるような落としどころを見極めるのも重要なスキルになります。
クライアントとの打ち合わせ・やり取り
クライアントと直接やりとりし、打ち合わせの場を設けたり折衝したりするのはマネージャーの役割です。実際に成果物を考えプレゼンするのはコンサルタントが担う場合もありますが、その内容にももちろん責任を持つため、事前に内容をチェックして問題点を修正させることも役割の1つになります。
予算の管理
プロジェクトの予算管理もマネージャーの重要な役割の1つです。プロジェクトを通して一定以上の粗利を出すことがマネージャーの評価の対象であることも多いです。クライアントの希望する達成目標と提供可能なリソースを踏まえて、実現可能かつ高い利益の出せる目標・計画を設定し、その実現のためにリソースを管理していくこと求められます。
若手社員の育成
若手社員の育成もマネージャーの役割です。コンサルタントやアナリストに対して、今のうちに身につけておくべきスキルや将来マネージャー以上に必要な考え方などを、プロジェクトの中で教えていきます。コンサルタントはアナリストを率いる立場であるため、そのサポートを行うのも重要になります。
コンサルのマネージャーの平均年収・給与
コンサルティングファームにおけるマネージャーの給与の一例を以下に示します。あくまで参考値である点にご留意ください。
種類 | 年齢 | 給与 | コンサル歴 |
戦略系 | 28歳~ | 1,300万~2,000万円 | 3年~ |
業務・IT系 | 27歳~ | 1,000万~1,400万円 | 2年~ |
組織・人事 | 27歳~ | 800万~1,200万円 | 2年~ |
FAS | 28歳~ | 1,000万~1,400万円 | 3年~ |
監査法人 | 27歳~ | 800万円~ | 3年~ |
コンサルのマネージャーに昇格できる割合
マネージャーに昇格できる割合は30%程度と言われています。順調に20代後半や30代でマネージャーになれる割合となると、より少ないと言えるでしょう。なお、マネージャーに昇格できなかった方のうち約半数あるいはそれ以上の方はポストコンサルとして別の業界に移っていきます。
さらにマネージャーのうちシニアマネージャーになれるのは半数程度、パートナーともなると全体の1~2%程度と言われており、実力主義の厳しい業界であることがわかります。ただし実力を示して昇進することができれば、それに見合った大きなやりがいと報酬が得ることができるという側面もあり、安定しているとは言えませんが、挑戦のしがいがある業界と言えるでしょう。
コンサルのマネージャーに昇格できる年齢
従来では順調にマネージャーに昇格した場合の年齢は30歳前後でしたが、昨今では20代後半での昇格も増えています。その要因は、国内におけるコンサルティングの需要が高まったことで、多くのコンサルティングファームで人手が不足気味になっているためです。これにより昇格の周期が3~4年から2~3年に変わってきているところも増え、その結果20代後半でのマネージャー昇格も増えたという流れになっています。
なお40代になってもマネージャーに昇格しない場合、その方の能力と所属のコンサルティングファームのマネージャーに求められているものとが合っていない可能性があります。
ただし、中途採用で入社した場合にはそれまでの経験等に大きく影響されますので、必ずしも上記の限りではありません。
コンサルのマネージャー昇格後に起きる変化
コンサルタントからマネージャーへの昇格で起きる大きな変化をいくつかご紹介します。
プロジェクトの営業目標と責任が発生する
マネージャーは1つのプロジェクトにおける責任者を任され、そのプロジェクトにおける営業目標を達成する責任を負います。コンサルタントまでは基本的にすべきことの方向性は上から示されますが、マネージャーは目標達成のために自身でプランを立て、プロジェクトをコントロールする必要があります。
そのため、多くの場合マネージャーはセールス(企業への営業・提案活動)段階からプロジェクトに携わり、パートナーと相談しつつプロジェクトの方向性を設定します。そしてその達成のためにメンバーに仕事の割り振りを行い、管理していくことになります。
役割が増加する
コンサルタントまでは、デリバリー(=プロジェクトの遂行)に注力していればよいですが、マネージャーになるとそれに加えて予算管理やクライアントとの折衝といった追加の役割が生じます。例えばプロジェクト進捗が遅れていれば予算を割いてでもメンバーを追加したり、場合によっては自身で手を動かして進めたりなど、多角的にアプローチして目標の利益を超えることが求められます。さらにマネージャーからはセールスやマーケティング部分にも少しずつ携わるようになるため、すべきことが大幅に増えます。そのため、やみくもに働くのではなく、計画をたてて自身のリソースを上手に管理することが重要になります。
年収が上がる
責任が増える分、年収も数百万円単位で上がります。マネージャーに上がることで年収が1,000万円を超えるファームも少なくありません。大手戦略ファームであれば1,500万円以上も見込めます。コンサルタントにとってマネージャーという職種は一つの大きな目標であり、なるためのハードルが高い分リターンも大きなものになっています。
コンサルのマネージャー昇格後によくある悩みと解決策
業務量が多く、立ち行かなくなる
マネージャーになるとやるべきことが大幅に増えるため、自身のリソースを上手に管理しなければ立ち行かなくなってしまいます。
特にありがちな失敗が、部下にあたるコンサルタントが未熟のため、業務を任せずに自分自身でやってしまうことです。これを行ってしまうと、コンサルタントが成長せずに自身の仕事ばかりが増えていくことになります。そのため、自分で行った方がその場は楽という場合でも、気持ちを抑えてコンサルタントに任せるということが大事になります。
仕事の任せ方も重要です。コンサルタントそれぞれの能力レベルを理解し、その人がどの程度詳細に業務を指示されなければならないのかを考慮して仕事を任せることができれば、スムーズに動いてもらうことができます。こうした経験を積むことで、自身のマネージャーとしてのスキルアップにもつながります。
大きな責任に押し潰されてしまう
マネージャーに昇格するとプロジェクト全体に対して責任を持つため、責任の大きさがそれまでとは一線を画し、そのプレッシャーに押し潰されてしまう場合があります。特に、予算管理やクライアントとの折衝といったデリバリー以外の新たな責任領域が生まれることの影響は大きいです。
また、マネージャーはコンサルタントを部下に持つ職位であるため、コンサルタントとして十分なスキルと経験がなければ自信を持って指示を出すことができず、その点で不安をぬぐえないままマネージャーになってしまい、苦労するというケースもあります。
この対策としては、昇格の話が上がったタイミングで自身の成長度合いがマネージャーに見合っているかをよく見直すということです。スキルや経験の面から不安が残るようであれば、上司に正直にそのことを相談してみるのも1つの手です。
マネージャーの人手不足
多くのコンサルティングファームでは、規模拡大等にあたって新しいコンサルタントを適宜募集しています。しかし、募集の際に若手コンサルタントの数に対してマネージャーの数が足りていないことも多いです。この場合、現在進行中の業務に加えて多数の若手コンサルタントの育成の責務がすべて少数のマネージャーの肩にのしかかってしまうケースがあります。
もちろんマネージャーの力量で解決すべき部分もありますが、程度によってはファーム全体の編成に問題がある場合もあるため、その点を見極める必要があります。自力で解決できる範囲を超えていると判断した場合には、抱え込まずにパートナーに相談する方がよいでしょう。
コンサルのマネージャーに必要なスキル
マネージャーに必要なスキルをいくつかご紹介します。
コンサルのマネージャーに必要な基本スキル
問題解決力
難しい問題に直面した場合でも足踏みせずにそれを乗り越える能力です。具体的には、問題に対する的確な解決策を考え出し、逆算して実行計画を立て、計画通りに実行する能力です。マネージャーともなるとプロジェクトに関する大小様々な問題をいくつも抱えることになるため、それらを的確に解決していくことが必要です。
コミュニケーション能力
マネージャーになるとクライアントとやりとりする場面が多く発生します。また、部下にコンサルタントを抱えることにもなります。そのため、高いレベルでのコミュニケーション能力は必須であり、その裏付けとなる知識や経験も重要です。
高いリーダーシップ
多くの優秀な部下を抱える立場になるため、その部下に対して「この人になら安心してついていける」と思わせるような高いリーダーシップが必要になります。具体的には、言動に説得力を持たせるための豊富な知識や経験、判断力、行動力、話しやすさなど多くの要素が挙げられるでしょう。
コンサルのマネージャーに必要な実践スキル
マネジメントスキル
プロジェクトの責任者であるマネージャーにとってマネジメントスキルは最需要スキルの1つです。プロジェクトの規模によっては数十人程度をまとめ上げることにもなり、自身のリソースを上手に管理しながら計画通りにプロジェクトを動かせるように人を動かしていく必要があります。
デリバリーに関する知識・経験
デリバリーとは課題抽出や資料作成などプロジェクトを遂行するプロセスのことです。このプロセスを主導して進めるのはコンサルタントですが、その指示を出すのはマネージャーであり、成果物のチェックを行うのもマネージャーの役割です。そのため、デリバリー全般に関する理解や成果物において重視すべきポイントを押さえていることは、適切な指示を出し、完成度の高い成果物を作る上でとても重要になってきます。したがって、マネージャーになる前のコンサルタントの段階でデリバリーの知識や経験を十分に積み重ねておく必要があります。
コンサルのマネージャーに転職する際の注意点
在籍中のファームから他のファームへの転職(ファームtoファーム転職)によってマネージャーにキャリアアップするというケースもあります。その場合の注意点を2つご紹介します。
KPIのバランスに注意する
ファームによって、KPIのうちどの業務の比重が大きいかというバランスは異なってきます。わかりやすくいえば、デリバリーの比重が大きいか、セールスの比重が大きいかといった具合です。そのため、転職前のファームでの上司をイメージして自分も働いてしまうと、バランスの違いによって自身のKPIがなかなか達成できないという状態に陥ってしまう場合があるため、注意が必要です。
普段の立ち振る舞いを意識する
コンサルティング業界は少数精鋭であり、あまり広い業界ではありません。主要コンサルティングファームのマネージャークラス以上の人材ともなると数千人程度とも言われています。そのため、マネージャーがファームからファームに移動した、という噂などは比較的すぐに業界内に広まります。その点を踏まえ、転職前のファームでの立ち振る舞いなどにも気を付けておくのが賢明と言えるでしょう。
コンサルのマネージャーを目指すならエグゼクティブリンク
エグゼクティブリンクでは必ずしも転職を前提としない、皆様一人ひとりのご希望に合わせたキャリア形成を支援させていただいております。また、これまでに築き上げた各ファームとのつながりをもとに、豊富な選択肢を提示させていただきます。
転職によってマネージャー以上へのキャリアアップを目指される方、すでにマネージャー以上で他のファームへの転職を検討されている方、さらにはアナリスト・コンサルタントに転職してそこからマネージャーを目指したいと考えていらっしゃる方も、ぜひ一度弊社にご相談ください。
まとめ
ここまでコンサルティングファームのマネージャーについてご紹介してきました。マネージャーという職位はコンサルティングファームにおける1つのマイルストーンであり、年収も大幅に増加しますが、その分責任が大きくなり、要求されるスキルも高くなります。そのため、時期尚早にマネージャーになってしまうと失敗するリスクも高まるという点には注意が必要です。ご検討の際には、ご自身のキャリアやスキルを一度棚卸しされてみてはいかがでしょうか。
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