INTLOOP株式会社| シニア・バイスプレジデント 田口様
Post Date:
2023-07-14 /
Category:
IT・デジタル, 日系, 独立系,
INTLOOP株式会社(以下、INTLOOP)、シニア・バイスプレジデントの田口様にインタビューの機会を頂戴し、INTLOOPにおける同部門の立ち上げの経緯、強み、今後の方向性についてお話し頂きました。
ご経歴について
EL
田口様のご経歴をお伺いできますでしょうか。
田口様
大学を卒業後、コンサルティングファームに入社し、製造業に対するコンサルティングを行っていました。当時はまだ PMOという言葉が世の中に浸透していない時代でしたが、私は入社当初から PMOに着目しており、周りのメンバーにも「PMOコンサルタントになる」と宣言していました。当初PMOなんてコンサルタント職は無いと言われ周りからの賛同を得られませんでしたが、言い続ける事で賛同してくれる人が徐々に出てきたこともあり、大手製造業のPMO案件を任せてもらうなど、 1社目の会社にてPMOコンサルタントとしての礎を築いてきました。
その後、2005年に創業メンバーとしてPMO事業を専門とした会社設立に携わり、PMO専門サービスの提供をスタートさせました。PMOコンサルという職種が転職市場で認知されていない時代に、数え切れない程の回数をかけて人材紹介会社や候補者へPMOという新しい職がある事を説明し積極的に中途採用を行い、日本におけるPMOコンサル市場を開拓してきました。
2016年に創業に携わった会社を離れてINTLOOPに参画し、フリーランスコンサル事業の責任者として業務に従事していました。そして、フリーランスコンサル事業を4年で約10倍に成長させることに成功しました。弊社へ登録に来るフリーランスのうち常時3割位の方々が、PMOの職を探されている方々で、いつの間にか8,000名を超えるPMO人材を抱える企業となっていました。期せずして日本最大規模のPMO人材を供給できる会社になっていたこともあり、参画した当初はPMO専門のサービスを立ち上げる予定などはありませんでしたが、日本最大規模のPMO人材を抱えている事を活かさないのは勿体ないという事からPMOに関する新組織を立ち上げることになったのです。
EL
新卒当初からPMOをやろうと思ったきっかけは何ですか?
田口様
私がPMOコンサルを目指そうと思ったきっかけは、若い頃の挫折経験が大きかったです。
ITコンサルのキャリアはプログラマーから始まり、SE、そしてITコンサルという段階を踏んでいくのが王道と言われています。ですが、私は新人時代にプログラミングのセンスがない事を早々に気付いてしまい、スタート時点で挫折を味わいました。入社早々キャリアをどうしていけばいいかを深く考える状況の中、1998年にPMI日本支部が設立され、世間的にプロジェクトマネジメントの普及活動が始まっていきました。そして、1999年にプロジェクトマネジメントの日本語書籍が出版され、私はその書籍に出会ったことがきっかけで、インターネットによってワークスタイルが変わっていた中、プロジェクトマネジメント業務のニーズは広がるだろうと若手ながら直感を信じ、PMOの専門家になる決意をしたのです。
当時は周りからは理解されることが少なかったですが、自分を信じて突き進んだ結果として、PMOの市場を開拓することができたのではないかと感じています。
EL
INTLOOPに入社して、一旦PMOを離れた理由は何ですか?
田口様
2000年代、PMOはマイナーな役割であり、ブルーオーシャンの市場でした。そのため、どの会社もやっていないけどニーズは非常に高く、営業をしなくても仕事が舞い込んでくるような状況でした。しかし、2010年代以降時代が進んでプロジェクトマネジメントを自分たちでやる企業も増えてきたこともあり、PMO市場がコモディティ化していき、今ではITコンサル系の会社でPMOをやっていない会社は無いと言っていいくらい市民権を得た役割・サービスになったと思います。そこで新しい挑戦をしたいと考えるようになったのです。
INTLOOPの社長は創業時代から知っていましたが、さまざまな事業を手がけていて、そこで得たノウハウをコンサルとして還元するモデルをチャレンジしていました。これほど説得力のあるコンサルモデルは無いと感じていました。事業の1つとして行っていたフリーランス事業は新しい人材事業モデルで、非常に興味深いビジネスモデルでした。そこで、新しい挑戦としてフリーランス事業に取り組んでみたいという気持ちを持ちましたね。
INTLOOPのPMO部門について
EL
INTLOOPのPMO部門の特徴を教えてください。
田口様
現在では様々な会社でPMOサービスを提供していますが、基本はPMBOK®ベースで活動するので、会社によって提供するサービスの差別化をするのは難しいサービスになっており、既にコモディティ化したサービスとなっています。それでも部門を立ち上げた理由としては明確な差別化ができたからです。INTLOOPのPMOサービスの明確な差別化ポイントは、2点あります。1点目は、日本最大規模のPMO人材供給力がある点。2点目は、プロジェクトに必要なリソースマネジメントの実行支援まで支援できる点になります。
PMOは、参画したプロジェクトの体制図を定期的に更新するタスクを行います。大規模なプロジェクトになるとどうしても体制図に穴ができてしまうことがあります。一般的なPMOであれば、穴を見つけたら指摘することしかできませんが、INTLOOPには日本最大規模のフリーランス事業があるので、その空いたポストに人を紹介することができるのです。スピード感を持ってその空いた穴を埋めることができるPMOは日本でINTLOOPだけなのではないかと思っています。
プロジェクト成功の為には、人・モノ(HW、SW等)・金といった必要なリソースをいかに調達できるかが成否に大きく影響しますが、昨今優秀人材の調達に各社苦労しています。
PMOをされている方ならば、プロジェクト成功請負人と名乗りたい人が多いと思いますが、成功に必要なリソースのコントロールが出来ない以上、名乗れるPMOは稀だったと思います。INTLOOPのPMOならば真の“プロジェクト成功請負人”と名乗れます。
プロジェクトの成功に大きな影響を与えるリソースマネジメントの実行支援をできる点はINTLOOPの特徴だと考えています。そのため、それを武器にサービス提供できる正社員のPMOを増やしていきたいと思っています。コンサル会社と人材会社の両方の良いとこ取りが出来る点は大きな強みですね。
EL
その他に、INTLOOPのPMO部門の特徴はありますか?
田口様
通常であれば複数人のコンサルタントをアサインする会社がほとんどですが、INTLOOPでは1人からコンサルタントをアサインする事も可能です。最近のプロジェクトは大規模案件ばかりでなく、小規模の案件をクイックかつスモールにやっていくというトレンドに変わってきています。そのため優秀人材を1人から活用したいというニーズが増えています。そのような流れの中で、フリーランスのコンサルタント活用が、時代のニーズに合致したという部分があります。
そして、同一顧客内の複数プロジェクトのフリーランスを束ねる存在としてINTLOOPのPMO社員をアサインします。単純なPMOの支援だけでなく、組織的な支援をさせてもらうのが特徴です。まだ一般用語にはなっていませんが、RMO(リソースマネジメントオフィス)という人的リソースのマネジメント支援をするサービスなど、新しいタイプの支援スタイルを確立できています。
INTLOOPで働く魅力について
EL
INTLOOPで働く魅力について教えてください。
田口様
もちろんPMOを極めたいという人もジョインしてほしいですが、PMOを一生涯やりたい人は稀で、5年後10年後にどういうキャリアを描けばいいのか分からずにモヤモヤした気持ちを抱えている人も多いと思います。PMO職以外でもマネジメントを得意とする人たちが活躍する環境がINTLOOPにはあると考えています。
INTLOOPは1000億企業を目指していますが、それはITやコンサルだけでなく、さまざまな事業を展開していくことで達成したいと考えています。そして、その事業責任者として、既存の社員からどんどん責任者を輩出していける仕組みにしていく構想です。マネジメントを得意とするPMOの社員の人たちが、5年後10年後のネクストキャリアの選択肢が常にある状態になっていく世界を作ろうとしています。
EL
INTLOOPはどんな人に合っている会社だと思いますか?
田口様
お客様からの提案依頼を常に応えていきたいと考えている人にはとても向いている会社だと思います。
INTLOOPでは大手IT企業やコンサル会社出身の多くの中途社員の皆さんに活躍してもらっていますが、前職でお客様から提案依頼を受けた際に、社内の人的リソースが足りずに苦い経験をした方々も結構いらっしゃいます。弊社にはフリーランスを含め、多くの人材が揃っているので、お客様から受けたどんな提案依頼に対しても妥協せずに提案できます。
今後の方向性について
EL
今後の方向性について教えてください。
田口様
現在はIT業界向けのPMOがメインですが、Non-ITのプロジェクトマネジメントにも強い会社にしていきたいと考えています。
また、INTLOOPでは新卒採用も積極的に進めています。PMOコンサルの業務を経験し、その先のキャリアとして事業責任者やITコンサル、人材ビジネスなど幅広いキャリアを選択できるようにしていきたいと考えています。INTLOOPはフリーランスを活用している会社なので、社員からフリーランスになるというキャリアも後押しできる環境です。
「INTLOOPと関わっておくと良いことがあるよね」と思ってもらえるようなエコシステムを作っていきたいと考えています。
EL
Non-ITに裾野を広げていきたいということですが、具体的にはどう進めていく予定ですか?
田口様
現在の案件はIT系がメインなので、Non-IT系のプロジェクトを増やしていくために、事業会社さんとの仕事の割合を増やしていく必要があると考えています。事業会社さんとの仕事が増えてくればNon-IT系の業務の相談も増えてくるはずなので、数年以内にそのような状態を実現させます。
候補者の方へのメッセージ
EL
最後に、候補者へ一言お願いします。
田口様
INTLOOPでは、”プロジェクト成功請負人”になりたい人材を求めています。そのような想いを持ってPMOをしたいと考えている方は、積極的にチャレンジしていただきたいです。
EL
本日は貴重なお話有難うございました。
企業プロフィール
Profile
INTLOOP株式会社
この企業の詳細情報-
田口 正剛 様
シニア・バイスプレジデント
新卒でコンサルファームに入社後、製造業を対象としたコンサルタントとして大規模プロジェクトに携わる。2005年、PMOソリューションに特化した会社の創業に関わり、代表取締役副社長として、同社の成長と、日本のPMOコンサル市場創出に寄与した後、16年にINTLOOPへ参画。フリーランス事業の拡大、PMO事業やエンジニア事業といった新規事業創出を実施し現在に至る。