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医療コンサルタントとは|仕事内容や必要なスキル・活かせる資格について解説!

Post Date2023-09-30 / Update-date2024-06-18 /
Categoryキャリア・働き方特集 

医療コンサルタントとは、医療機関や製薬会社、医療機器メーカーなどへのコンサルティングを行う仕事です。医療コンサルタントは、医療業界への高い理解から、経営や会計の知識など幅広いスキルが必要です。

難易度が高い仕事も多い反面、高収入でやりがいの多い仕事だといえます。

おそらく本記事をみている方は、現在医療業界で仕事をしており、医療コンサルタントとしてキャリアチェンジをしたいと考えている方が多いはずです。

そこで本記事では、医療コンサルタントへの転職志望の方に向けて、「医療コンサルタントとはどのような仕事なのか」について詳しく解説します。

  1. 医療コンサルタントとは
  2. 医療コンサルタントの仕事内容【医療機関向け】
  3. 医療コンサルタントの仕事内容【民間企業向け】
  4. 医療コンサルタントの年収
  5. 医療コンサルタントはどのようなスキルが必要なのか
  6. 医療コンサルタントの転職に活かせる資格
  7. 医療コンサルタントになるには
  8. コンサルタントの転職を検討している方へ

医療コンサルタントとは

医療コンサルタントとは、「医療関連におけるコンサルティングに特化したコンサルタント」を指します。

医療コンサルタントの対象として、下記の2つが挙げられます。

  • 医療機関(クリニック、医療法人など)
  • 民間企業(製薬会社、医療メーカーなど)

上記の機関、企業に対して、経営面で抱える課題を解決へ導くため、大きな役割を担っているのが医療コンサルタントです。

医療機関向けのコンサルティング

医療機関向けのコンサルティングでは、開業から運営、経営までの幅広いコンサルティングを行います。

多くの医療機関では、診療だけでなく、ビジネスとしての側面も持っています。そのため、経営戦略や運営の最適化、新しい技術の導入など、多岐にわたる課題に対応する必要があると言えます。

医療コンサルタントは、これらの課題を解決するためのパートナーとして活躍しています。

民間企業向けのコンサルティング

民間企業向けのコンサルティングでは、製薬会社や医療機器メーカーなどを対象に、売り上げの向上や戦略の立案などのコンサルティングを行います。

例えば、販路を広げるための新しい領域への参入戦略や、営業組織の最適化などの幅広い支援を行います。

医療コンサルタントの仕事内容【医療機関向け】

ここでは医療機関向けの医療コンサルタントの仕事内容を3つ解説します。

  • 開業支援
  • 運営・経営コンサルティング
  • ITツール導入・DX化領域における支援

開業支援

医療機関での開業支援では、医療法人やクリニックの開業を検討しているクライアントへの支援を行います。日本の医師のおよそ4人に1人が開業医という背景もあり、医療法人やクリニックを開業する医師は少なくありません。

また、開業をする際にはマーケティング的な知識や税務、法律などの知識が必要になります。

例えば、下記のようなものが挙げられます。

  • 事業計画の策定
  • 金融機関からの融資
  • 立地の選定
  • 物件のレイアウト
  • 人材の採用・育成

医師は「医療の専門家」なので、マーケティングや税務、法務などに関して明るくない可能性は高いでしょう。そのため、医療コンサルタントは医師がスムーズに開業をできるようなサポートを行う必要があると言えます。

運営・経営コンサルティング

医療機関での運営、コンサルティングでは、集客や会計、税務、人事制度の策定などの運営から経営までの課題を解決する支援を行います。

医療法人やクリニックにおいて、先ほども紹介したように、医師は「医療の専門家」なので、明るくない方も少なくないでしょう。

例えば、現状の経営課題として、「売り上げの向上」が挙げられる場合、 Webを活用したマーケティング支援を行うなどが挙げられます。

他にも、「コスト削減」が課題の場合、財務面からアプローチをしたり、業務改善に取り組んだりといったような支援を行うなどもあるでしょう。

上記のような様々な経営課題を解決することで、安定した経営基盤を築くことができるようになります。

ITツール導入・DX化領域における支援

医療機関でのITツールやシステムの導入を支援を行います。

近年では、「スマートホスピタル」の導入が盛んに進められています。スマートホスピタルとは、IT技術を活用して、業務の効率を向上させることで、業務の負担を軽減させ、医療の質向上を図る施策です。

ITツールの導入やDX化というのは簡単ですが、実際に導入することは簡単ではありません。ITツールの知識と医療機関のオペレーションの知識のどちらも必要になります。

そこで、医療コンサルタントがいることで、現状のオペレーションに必要なITツールの導入と、新しいツールを導入した新しいオペレーションをスムーズに構築することができるのです。

スマートホスピタルを導入することで、人手不足を解消するだけではなく、患者の利便性向上も図ることができると言えるでしょう。

医療コンサルタントの仕事内容【民間企業向け】

ここでは医薬品、医療機器メーカー向けの医療コンサルタントの仕事を2つ解説します。

  • 戦略領域における支援
  • オペレーション領域における支援

戦略領域における支援

民間企業向けの医療コンサルタントの仕事の1つとして、医薬品、医療機器メーカーに対しして「戦略領域における支援」を行います。

戦略領域における支援とは、「新規事業のイノベーション」や「M&A戦略」「中計の策定」など幅広い分野における支援をします。

例えば、新規事業として新しい市場に参入をしたいというクライアントがいるとします。その際には、下記のようなコンサルティングを行い、新規市場への参入をスムーズに進め、投資回収をすることができるようにします。

  • 市場におけるの規模など現状の把握
  • 市場における消費者のニーズや購買要因
  • 市場の競合企業分析
  • 市場におけるビジネスモデルの策定

新規市場における現状から、クライアント企業がどのような商材やポジショニング、ビジネスモデルで参入をするべきかといった戦略を立案することが必要になります。

上記のように、ビジネス側面やマーケティング側面での知識、さらには医療業界の高い理解力が必要なプロジェクトになると言えるでしょう。

オペレーション領域における支援

民間企業向けの医療コンサルタントの仕事の1つとして、医薬品、医療機器メーカーに対して「オペレーション領域における支援」を行います。

オペレーション領域における支援といっても、幅広いサポートが必要になります。例えば、下記のようなものが挙げられます。

  • 営業組織の最適化
  • アウトソーシング・モデルの策定
  • 購買コストの削減

オペレーション領域は、コストや売上に関してダイレクトなインパクトを与えることができます。

管理部門に関する知識はもちろん、営業やマーケティングの知識も必要になるプロジェクトが多いです。また、必要であればITツールの導入なども行うため、システム導入などの知識も必要です。

医療コンサルタントの年収

医療コンサルタントは、医療機関の経営や運営に関する専門的な知識とスキルを持つプロフェッショナルです。そのため、彼らの年収は一般的な職種よりも高めとされています。

役職 年収
アナリスト 500万円〜800万円
コンサルタント 800万円〜1200万円
マネージャー 1200万円〜2000万円
パートナー 2000万円〜3000万円

具体的な数字は、経験やスキル、勤務地域などにより異なるが、平均的な年収は一定の水準以上と言えるでしょう。

医療コンサルタントはどのようなスキルが必要なのか

ここでは医療コンサルタントになる上で必要なスキルについて4つ解説します。

  • コンサルタントとしての基礎スキル
  • 医療機関における基礎知識
  • 会計や財務に関する知識
  • 医薬品や医療機器に関する知識

コンサルタントとしての基礎スキル

医療コンサルタントとして必要なスキルの1つ目は「コンサルタントとしての基礎スキル」が挙げられます。

理由として、そもそもコンサルタントの仕事は、クライアントの抱える課題を明確にし、プロジェクトを成功に導くことが仕事だからです。そのため、医療的な専門知識だけではなく、「コンサルタント」としての基本的なスキルを身につけておく必要があります。

また、「コンサルタント」としての基本的なスキルを身につけておくことで、円滑にプロジェクトを進めることができます。

コンサルタントの基礎スキルとして、下記のスキルを身につけておくといいでしょう。

  • ロジカルシンキング
  • 問題解決能力
  • 進捗管理能力
  • コミュニケーション力
  • プロフェッショナルマインド(成長意欲)
  • 思考の柔軟性

上記のようにコンサルタントの基礎スキルは多岐にわたります。

コンサルタントの仕事は、専門的な知識だけでなく、課題を明確にし、様々なステークホルダーとコミュニケーションを取りながら、成功に導くことが重要なのです。

そのため、専門的なスキルだけではなく、コンサルタントとしての基礎スキルを身につけておくことは非常に重要と言えるでしょう。

医療機関における業務知識

医療コンサルタントとして必要なスキル2つ目は、「医療機関における業務知識」が挙げられます。

理由として、医療機関における課題は様々なので、それらの課題に対応するには、医療機関における業務への深い理解は必要不可欠だからです。

医療機関を支援するためには医療機関への深い理解は非常に重要と言えるでしょう。例えば、先ほどご紹介したように、医療機関の課題は単一のものではなく多岐にわたります。

そのため、下記のような幅広い知識が必要です。

  • 事業のフローや業務理解
  • 現場スタッフの心情理解
  • 診断報酬の知識

特に、診断報酬の知識は、売上に直接関わってくる知識です。加えて、診断報酬の制度は数年ごとに変わるため、最新の知識を身につけていく必要があると言えます。

会計や財務に関する知識

医療コンサルタントとして必要なスキルの3つ目は、「会計や財務に関する知識」です。

医療機関によっては、財務面で課題を抱えている可能性もあるでしょう。「経営」と「財務」を切り離すことはできません。

財務面からアプローチをすることで、大きなインパクトを出すことができる可能性も少なくないです。そのため、会計や財務に関する知識の取得は非常に重要であると言えます。

医薬品や医療機器に関する知識

医療コンサルタントとして必要な知識の4つ目は、「医薬品や医療機器に関する知識」が挙げられます。医薬品、医療機器メーカーを支援する上で、業界の理解は必須です。

例えば、下記のようなものが挙げられます。

  • 現状の市場感
  • 業界における商流・製造
  • 薬事申請

上記の知識があることで、新規市場への参入をする際にビジネスモデルの策定や、マーケティング施策の立案に応用するなど、様々な点で活用することができます。

医療コンサルタントの転職に活かせる資格

ここでは、医療コンサルタントに関する資格について解説します。

まず、資格がなければ医療コンサルタントになれない、ということはありません。ただ、資格を取得することで、転職活動の際に有利に進められる可能性はあります。

また、転職に有利なだけでなく、実際のプロジェクトでも活用できる場面もあるので、興味がある方は資格を取得しておくと良いでしょう。

コンサルティング全体に関する資格

コンサルティング全体に関する資格は、下記のものが挙げられます。

  • MBA
  • 公認会計士
  • 中小企業診断士

<MBA>

MBAは正確には資格ではありませんが、経営管理に関して体系的に学ぶことができます。そのため、経営をサポートするための知識を身につけることができ、実際のコンサルティングでも十分に活かすことができます。

<公認会計士>

公認会計士は、会計や財務に関するスペシャリストの資格です。先ほど紹介したように、コンサルタントには財務や会計の知識が必要になります。そのため、実際の医療コンサルティングでも活かすことができる知識が身につけられます。

また、非常に難関資格のため、転職時にもアピールにもつながるでしょう。

<中小企業診断士>

中小企業診断士は、経営における、コンサルタントの能力を認定する唯一の国家資格です。中小企業に焦点を置いた幅広いスキルや知識を身につけることができ、それらを有していると客観的に証明することができます。

医療コンサルタント特化の資格

医療コンサルタント特化の資格は下記のものが挙げられます。

  • 医業経営コンサルタント
  • 情報化認定コンサルタント
  • 医療経営士

先ほどもご紹介したように、医療コンサルタントは、コンサルタントとしての基礎知識に加え、医療業界への深い理解が重要です。

そのため、上記の資格は「医療」という分野において専門性を高めることができたり、知識やスキルの証明にもなります。

<医業経営コンサルタント>

医業経営コンサルタントとは、公益社団法人日本医業経営コンサルタント教会が発行する資格です。医療経営の知識やスキルが身に付き、また、難易度の高い資格のため仕事を得る際に有利に働く可能性が高いです。

しかし、資格取得後は教会への入会や、資格認定後も定期的な研修を受ける必要があり、その都度費用がかかります。

資格取得の際に必要な講座の受講料50,000円、初回登録料80,000円、年間会費120,000円とかかる費用が高いため、金銭的にもハードルが高い資格と言えるでしょう。

<情報化認定コンサルタント>

情報化認定コンサルタントとは、医業経営コンサルタントの資格取得後に挑戦できる資格です。医療系システムといったような、情報システムの開発・運営・導入など、主にITに関する知識やスキルを学ぶことができます。

また、近年医療分野におけるITの重要性も高くなっているため、取得していると大きなアドバンテージを得られるでしょう。

<医療経営士>

医療経営士とは、医療機関のマネジメントにおけるプロフェッショナルです。医療分野に関する経営知識や、経営課題の解決能力が身につきます。経営はどの医療機関においても必須スキルであるため、ほとんどの医療機関で重宝されるでしょう。

また、1〜3までの階級があり、自分のペースで学べることや、3級の受講料が9,100円ということから、比較的挑戦しやすい資格と言えます。

医療コンサルタントになるには

医療コンサルタントになるには、「ケース面接対策を行う」ことが鍵となるでしょう。コンサルティングファームでは、「ケース面接」という独特な面接手法を用いている場合がほとんどです。

ケース面接は、与えられた課題やお題に対して、制限時間内に解答をするといった面接手法です。例えば、「10年後の自動車産業はどうなっているか」「日本には自動販売機がいくつあるか」といったようないったようなものです。

他職種の面接では、上記のようなケース面接を採用している場合が少なく、慣れていない人が多いです。また、論理的思考力や、問題解決能力などの地頭力を求められる傾向にあるので、優秀な人材でも十分な対策をしていなければ容易に突破することは難しいでしょう。

コンサルティングファームへの転職では、ケース面接が大きな壁になります。

ただ、ケース面接は、フレームワークや解き方のコツがあるので、入念にケース面接の対策をすることで、一気に医療コンサルタントへの転職を進めることができるでしょう。

コンサルタントの転職を検討している方へ

本記事では医療コンサルタントについて解説しました。医療コンサルタントは、必要なスキルも多く、難易度の高い仕事だといえます。

一方で、高年収を得られたり、難易度の高い仕事を成し遂げた時の達成感などやりがいが多いことも事実です。現状医療業界でキャリアアップを目指しているという方は、ぜひキャリアチェンジを検討してみるのはいかがでしょうか。

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