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企業インタビュー 詳細

Special Interview

株式会社Dirbato|パートナー 鹿野又様

Post Date2024-03-28 /
CategoryIT・デジタル, 日系, 独立系,

株式会社Dirbato(以下、Dirbato)、パートナーの鹿野又様にインタビューの機会を頂戴し、Dirbatoのプロジェクト事例、キャリア、求める人物像等についてお話し頂きました。(※法人名、組織名、役職、インタビューの内容等は取材当時のものです。)

ご経歴について

EL

はじめに鹿野又様のご経歴をお伺いできますでしょうか。

鹿野又様

大学卒業後、システムインテグレーター(以後、SIer)で社会人としてのキャリアをスタートさせました。エンジニアだけでなく、プリセールスや営業として経験を積んだ後、事業企画部に異動し、戦略の立案などに携わりました。その後、日系総合コンサルティングファームに転職し、アプリケーションやインフラを含めて、金融機関のシステム構築などを担当しました。2020年にDirbatoに入社し、主に官公庁や金融を中心にさまざまなプロジェクトに携わっています。

EL

数あるコンサルティングファームから、Dirbatoを選ばれた決め手は何だったのでしょうか。

鹿野又様

自分の力で仕事を獲得したいという気持ちがあり、立上げ段階のコンサルティングファームに行きたいという思いがありました。当時のDirbatoは創業間もないコンサルティングファームだったので、私には非常に合っている環境でした。

また、DirbatoはITコンサルティング事業だけでなく、インキュベーション事業を展開しているのが魅力的でした。自ら手を挙げればインキュベーション事業にも携われるという話を聞き、Dirbatoに転職することを決めました。

EL

実際に入社してみて、入社前のイメージとのギャップはありましたか?

鹿野又様

入社後のギャップはまったくありませんでした。入社当初から思い描いていた、自ら案件を獲得して業務を行うことが出来ており、自分でやりたい仕事に取り組めています。

プロジェクト事例について

EL

現在取り組まれているプロジェクトや鹿野又様の役割について教えてください。

鹿野又様

大きく分けて3つのプロジェクトがあります。

1つ目は官公庁のプロジェクトで、EOLを迎えた公開案件のインフラの刷新などがあります。国の重要なシステムに携わり、データセンターからサーバを構築する業務です。

2つ目は勘定系システムの更改プロジェクトです。勘定系のシステムなので大規模なプロジェクトが多く、基本的にはマネジメント担当として関わることが多いです。また、技術検討結果をまとめた資料作りなどをすることもあります。

3つ目は金融機関における会計系システムのプロジェクトです。クラウド環境にある会計システムに乗り換える案件で、業務のBPRとシステム刷新を同時に行っています。

役割としては、インフラの刷新プロジェクトになると30〜40名規模になることもあるので、そのメンバーマネジメントを行うことが多いです。ただ、プロジェクトによっては、自分自身もプレイヤーになって、クライアントやベンダーと直接コミュニケーションをとったり、ドキュメンテーションを行ったりすることもありますね。

金融機関や官公庁はミッションクリティカルなシステムが多いので、最新技術を率先して取り込むということはあまりありません。安定稼働の実績がある技術を採用することが多いですね。一方、5年や10年経っている技術に関して、場合によっては製品終息を迎えたり、サポートの継続性が困難となることを鑑みて、新たな技術を取り込もうという話にもなるので、その際は、クライアントとディスカッションを重ねて、新たなアーキテクチャを検討していくといった企画支援にも取り組んでいます。

EL

案件を獲得する上で、工夫されている点がありましたら教えてください。

鹿野又様

金融機関のプロジェクトについては、競合他社がいることも多いですが、一緒になってプロジェクトを進めることが多いことから、他社との差別化を図って案件獲得を狙っています。例えば、プロジェクトによっては、競合他社が技術的支援を行っていない場合は、当社として技術支援を軸にしてプロジェクト参画するといったような形です。
公共系のプロジェクトに関してはRFPを獲得する必要がありますので、RFP作成経験のある要員をアサインし、リソースをかけてRFPの獲得を目指しています。ただ、実際には技術検証や構築案件の規模によっては、Dirbato単独では対応が難しいことがありますので、SIerと協業して案件の獲得を目指すことが多いです。

EL

金融機関や官公庁などの案件で、何か傾向の変化はありますか?

鹿野又様

あまり最新技術を好まない傾向は変わらないように見受けられますが、情報系システムにおいてはクラウド環境を活用していく風潮は高くなってきたように感じます。
特に、官公庁では、デジタル庁が発足してからは新しいものを積極的に取り入れていこうという動きが活発化してきている部分はありますね。

EL

鹿野又様はインフラ領域のご経験も豊富ですが、インフラ領域で特徴的な案件はありますか?

鹿野又様

インフラ領域も、サーバ、ストレージ、ネットワーク、クラウド、また広くはデータベースやセキュリティなど多様なプロジェクトがあります。インフラ領域が幅広いということもありますが、全社プロジェクトの約半分がインフラ領域となります。

その中でも目新しいプロジェクトとしては認証認可系の検証(PoC)案件があります。認証については従来からあり、ユーザIDや端末情報を識別して利用者の確認を行うものですが、昨今グループ企業などでは、1つのサービスやアプリケーションをグループ企業間で利用する形態も多くなっており、社内システムだけではなく、クラウドサービスの利用も増えてきています。従って、各種サービスやアプリケーションへの利用においては、それぞれの利用者の権限により、適切に資源(リソース)にアクセスできるように認可制御について注目されています。

認証認可においては、グループ企業といっても一元的なシステムで管理出来ている訳ではないため、各社の認証基盤の形態を踏まえて認証認可基盤を作り上げないといけないことから、利用環境や利用アプリケーション、クラウドサービスといったシステム全体を俯瞰し、結果としてベストプラクティスとなるシステムアーキテクチャを策定しないといけません。

そのようなシステムアーキテクチャを策定する案件を獲得した際には、該当テクノロジーに適した有識者(上記の場合、認証認可技術に詳しいマネージャー)をアサインして、プロジェクトチームを編成する必要があります。認証認可を行うに当たっては、IDaaS(Identity as a Service)も複数ありますので、コンサルタントによるサービスの比較調査のみならず、基本的な知識に加えて各サービス特徴を押さえ、技術検証に向けた環境面での整理も必要となることから特定の専門領域に留まらず、システム全体の理解と技術を駆使しなければいけない点で特徴的な案件と考えます。

Dirbatoにおけるキャリアについて

EL

キャリアデザインについてお伺いします。例えば、セキュリティをメインに取り組んできたメンバーが、セキュリティのスペシャリストとしてのキャリアを作っていきたいという希望を出した場合、専門性を高められるような環境はありますか?

鹿野又様

Dirbatoはそれぞれの希望に合ったキャリアを選択することができる環境です。もちろんタイミングの問題はありますが、特定領域の専門性を高めたいというメンバーがいれば、その希望を叶えることができます。

自分の技術専門性を突き詰めていきたいと考えている人は、コンサルタントではなく、アーキテクトとしてのキャリアを選ぶという方法もあります。実際にアーキテクトは高い専門性を活かして業務を行っているため、特定領域を突き詰めたい人にはオススメです。

EL

改めてお伺いとなりますが、貴社におけるITコンサルタントとアーキテクトの違いを教えてください。

鹿野又様

簡単にお話しすると、コンサルタントはジェネラリストで、アーキテクトがスペシャリストという違いがあります。

スペシャリストになるのであれば、先に話した認証認可もそうですが、データベースやサーバ、プログラミングなど特定の技術に対する知見が他の人よりも突出している必要があります。例えば、サーバ系のスペシャリストなのであれば、Linux/UnixやWindowsの有名なOS(RedHat Linux/Windows Server)だけでなく、Solarisなどの他のOSについても深く知っておく必要がありますね。

その一方で、ジェネラリストになるのであれば、特定の領域について深く語れないとしても、浅くても広い知識を身につけてほしいです。ITコンサルタントは、ジェネラリストであってもスペシャリストであっても技術に対する知見は必須となります。また、複数のチーム・メンバーをまとめていく必要はあるので、どちらも高いマネジメント能力を持ってほしいと考えています。

EL

アーキテクトは現在何名くらいいらっしゃいますか?

鹿野又様

Dirbato全体の数からみると少数しかいません。技術に強いコンサルティングファームを名乗っている以上、技術への深い知見が求められるので、アーキテクト人材も増やしていきたいと考えています。

EL

コンサルタントからアーキテクトへのキャリアチェンジは可能ですか?

鹿野又様

もちろん可能です。コンサルタントからアーキテクトへキャリアチェンジするメンバーもいますし、反対にアーキテクトからコンサルタントにキャリアチェンジするメンバーもいます。本人の希望に合わせて柔軟にキャリアを選択することができる環境です。

EL

技術研鑽を進めていく上で、社内で取り組んでいることはありますか?

鹿野又様

テクノロジーワーキンググループという研修会が開催されています。希望制ではありますが、例えば、クラウドのテーマ等、最新の技術トレンドを知りたいというメンバーが積極的に参加しています。

また、同様に希望制となりますが、ネットワーク技術研修という個別の研修会も開催されており、ネットワークの基礎であるスイッチングやルーティングに関する講義や現場でも活用できるケーススタディによる実践を行い、個人が技術研鑽に向けてのきっかけづくりを行っています。

EL

最近の技術トレンドを教えてください。

鹿野又様

ベースとなる技術に関してはあまり変わっていない印象がありますが、最近の大きなトレンドはAIですね。AIをシステムにどのように組み込んでいくのかという議論は多くあります。まだ具体的な話はできてきていない状況ですが、会社のビッグデータを活用する形でのオートメーションなどという話は出てきています。

また、「簡素化」もキーワードです。実際にクラウドが流行ってきている理由としても簡素化したいというニーズがあるからだと思いますし、コンテナ技術に関しても同じことが言えると思います。

Dirbatoで働く魅力

EL

Dirbatoで働く魅力を教えてください。

鹿野又様

チャレンジ精神さえあれば、自分がやりたいことが実現できる会社だと思っており、そこは大きな魅力だと考えています。また、さまざまなバックグラウンドを持ったメンバーが集まっており、自分の専門性を見つけ、伸ばすことができる環境です。積極的に知識を吸収しようという強い気持ちを持っていれば誰でも活躍できる人材になれます。
まだやりたいことが明確に決まっていない場合でも、積極的な姿勢さえ持っていれば、自分の進むべき道が見つけられる環境だと考えています。

EL

蓄積されたナレッジを社内で共有する仕組みはありますか?

鹿野又様

ナレッジを社内で共有できるようにSharePointを活用しています。ただ、お客様情報などの出せない情報も多く、自発的に情報を取りに行くのは難しい部分もあるので、メンバーの前でナレッジを共有できる「ナレッジグランプリ」のようなイベントを開催しています。そのような機会が新しい発見に繋がることもあると思うので積極的に行っていきたいと考えています。
現在もナレッジを持っているメンバーを紹介してもらえるような機会は多いのですが、社内でのナレッジ共有をより活性化させていきたいです。

求める人物像について/今後の展望について

EL

求める人物像を教えてください。

鹿野又様

私が求める人物像は2つあります。1つ目は知的好奇心があることで、2つ目は自ら学んでいきたいという気持ちがあることです。積極的に知識を吸収しようとすれば成長できる環境なので、そのような人材を求めています。

EL

今後の展望を教えてください。

鹿野又様

お客様のご要望があれば、ITコンサルティングだけでなく、システムの開発や実行の部分も担っていきたいと考えています。そのような体制を構築する上ではアーキテクト人材が必要ですので、アーキテクトの採用には力を入れていきたいと考えています。

その一方で、方法は色々あると考えています。お客様から「すぐにやりたい」というご要望があれば当社で巻き取ってやっていくべきだと思いますし、すぐに対応できる体制を整えていく必要があると思います。また、比較的大きなプロジェクトであれば、自社のアーキテクトを活用するだけでなく、開発ベンダーと組んでする方法もあります。それらを総合的にしていく必要があると考えており、お客様からのご要望に柔軟に対応できるような体制づくりを目指していきたいです。

候補者の方へのメッセージ

EL

候補者の方に向けて、一言お願いします。

鹿野又様

Dirbatoはメンバーが1000名を超え、さらに企業を成長させていく必要があると考えています。まだまだ発展途上の企業ですが、Dirbatoの成長に貢献したいという方は、ぜひ弊社の選考に応募していただければ嬉しいです。

EL

本日は貴重なお話有難うございました。

企業プロフィール

Profile

株式会社Dirbato

  • 鹿野又 悠 様

    パートナー

    日系総合コンサルティングファームを経て現職。製造、金融(銀行、証券)、情報通信において、事業戦略の企画・立案やIT戦略策定から導入・オペレーションまで幅広いテーマに従事。IT戦略・企画立案、大規模システム開発マネジメント等のプロジェクトを数多く手掛け、確かな現状分析に基づき、時宜に応じたソリューションを提供することでクライアントの着実な成長に寄与する。

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