コンサルタントの1日
A day of Consultant
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- 戦略系コンサルでの働き方とは?戦略ファームでの1日に密着
業界別のコンサルタントの
1日の流れについてご紹介します。
戦略系コンサルで働く
コンサルタントの一日

年齢 | 年齢31歳(中途3年目) |
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所属 | 某戦略ファーム |
職位 | コンサルタント |
状況 | プロジェクト初日。社内外での情報収集を中心に、 社内イベントにも参加。 |
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7:00起床
前日は22時終業、0時就寝だったため、7時間睡眠。
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9:00到着→マーケット情報収集
本日はプロジェクト初日、かつ初めての業界のため、インターネットや前日にAmazonで注文した数冊の業界本を読み、マーケット概況(市場規模/取り巻く環境/プレイヤー等)の大枠を理解。そのうえでクライアントとの過去のプロジェクト資料を確認して感覚を掴む。
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11:00競合の事例調査
まずは、プロジェクトのテーマに関連する国内競合の取り組みをインターネットリサーチで調査。自身の知識向上や感覚を掴むためにまずは自身で取り組むが、詳細まで調査、確認するには時間を要するため、国内外のリサーチ会社にも調査内容を纏め、依頼。
また関連する社内資料(グローバルで管理)を確認するため、社内の調査専門チームにも相談し、社内データベースでの関連資料ピックアップを依頼。 -
12:00昼食
本日は社内でカレー、軽食の提供される日。ラウンジに多数の社員が集まるが、プロジェクト初期というのもあり、メンバーとの関係構築のため、プロジェクトメンバーで食事。これまでのプロジェクト経験や趣味の話で盛り上がる。同期も数名いたので、どのようなプロジェクトをやっているか、働き方はどうか、の簡単な情報交換。
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13:00移動/クライアントとのキックオフMTG
プロジェクト初期のため、キックオフとしてメンバー紹介やプロジェクトの論点/進め方の議論が中心。クライアント役員/パートナーが出席した打合せ後、メンバークラスだけ残り、事前にマネージャーからクライアントに依頼していた、本プロジェクトに関連するクライアント社内資料を受領。資料の大枠の説明を受けながら、クライアント担当クラスのプロジェクトに関する考えや現状の課題等をヒアリング。
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15:30帰社、社外エキスパートインタビューの手配、資料読み込み
午後5時からグローバルでの社内エキスパートヒアリングを予定していたため、それまでの時間にインタビュー会社への社外エキスパートインタビューの手配、受領した資料確認を実施。
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18:00マネージャー以下での社内MTG
本日のクライアントとのMTG、情報収集を受けて、来週のクライアントMTGに向けた1週間のそれぞれの動き方をマネージャー以下メンバーで整理。まずは2日後の社内でのパートナーとのMTGに向け、メンバー毎のタスク/資料作成の進め方/マネージャーとのコミュニケーション(頻度やタイミング)を確認。
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19:00社内の共有セッションに参加
本日は社内のインダストリーチーム(金融業界)の共有セッションが予定されていたため、勉強のために参加。自身は金融業界の知見やプロジェクト経験はないが、グローバルでの業界の動きやプロジェクトでの取組み/成果を知ることは非常に勉強になり、中には今のクライアントに通じる話もある。
また、成果の中には世の中への影響が非常に大きな話もあり、日々の忙しさで忘れがちな「コンサルファームで働く意義」、「社会へのインパクト」を思い出し、モチベーションアップにも繋がった。 -
20:00情報まとめ、資料作成
マネージャー以下での社内MTGで確認した進め方をもとに、本日収集した情報を整理。マネージャーとは明日の午後一に時間を確保しており、スライドの構成、キーメッセージ、キーメッセージを支える情報を確認予定。スライドの詳細はまだ作成せずに、論点やメッセージベースで議論する予定だが、キーメッセージを考えるうえで追加で必要な情報は確認。社内外インタビューで強化していく。
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21:00退社
最近は戦略コンサルでも22時前に退社することは多く、オフィスの人員もまばら。一部プロジェクトでは佳境で、夜の作業に向けてチームで食事を食べている。自身はプロジェクト初期のためそこまで無理をせず、退社。
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業界別1日の過ごし方の違い
コンサルタントの業界には戦略系、業務系、IT系や、事業再生・ハンズオン型やシンクタンク、監査法人などが挙げられます。職種や企業ごとにも働き方は異なるため一概に業界で分けることはできませんが、大きく以下のような特徴がみられます。
戦略コンサルタントはクライアントの経営課題を発見し、解決のための戦略を考えることが仕事です。課題発見のためにはクライアント企業について入念に調査を行う必要があり、また戦略策定においては十分な情報収集、そして仮説の立案・検証を繰り返しクライアントが納得するものを用意する必要があります。こうしたことからもわかるように、戦略コンサルタントはクライアントを訪問して方向性を合わせるためのハンズオンのミーティング、仮説の立案・分析・検証のための社内(チーム内)でのハンズオフのミーティングのどちらも頻繁に行います。また、その他情報収集のためのインタビューやリサーチなども同時に進めます。
業務系やIT系のコンサルタントはクライアントの業務改革、ITシステムの導入による業務効率化などを主に行います。これらを達成するためにはクライアントの組織構造や業務フローが現状でどうなっているかを理解していることが必要であり、また最終的な目標をすり合わせることも重要となります。そのため常駐型のプロジェクトが多く、クライアントとのハンズオンのミーティングやクライアント内インタビュー・調査の機会は非常に多いと言えます。
戦略系と異なることは、実際に業務改革を行っていくにあたり、ある程度構築されたシステムや、ITであれば専用のソフトフェアパッケージなどが存在していることです(もちろんクライアントの特性に合わせたうえでの構築となります)。ゼロベースで戦略を考えることが多い戦略コンサルタントと比較すると、業務系・IT系のコンサルタントは既存のシステムとクライアントの経営体制とをすり合わせていくものであるため、社内ミーティングの頻度は相対的に少ないと言えるでしょう。
その他のコンサルタントに関しても様々です。例えば事業再生・ハンズオン型であれば、名前の通りハンズオンでの支援となるため、常駐型で、多くの時間をクライアント企業やその事業に深く入り込むことになります。地方創生等で地方に足を運ぶ機会もあります。シンクタンクはリサーチメインの組織であるため、リサーチのために足を運ぶこともありますし、一方でWeb上や購入した書籍等でのリサーチに時間をかけることもあります。監査法人は、監査業務を行うにあたり資料を集めに企業の訪問や資料分析を行うほか、コンサルティング業務も行うことがあるため、多様な対応を求められます。
ここまで業界ごとの働き方についてご紹介しましたが、こうした特徴も社会のデジタル化等によって変わりつつあります。膨大なデータの処理が可能になり、オンライン上でのやりとりが推進されていく中で、各企業や組織も変化を求められています。これからコンサルタントを目指される方は、各社が社会やビジネスモデルの変化に対してどのような取り組みを行っているのか研究なさるのも良いかと思います。 -
職位別1日の過ごし方の違い
コンサルタントはクライアントファーストで働く仕事であるため、職位によって1日の業務時間が大きく異なる、ということはありません。ただしコンサルティングファームにおける各職位の役割、仕事内容は明確に分かれています。
アナリストの主な役割は情報の収集・分析や資料作成であり、1つ上の職位であるコンサルタントに同伴してのクライアントへのインタビュー、マネージャーやコンサルタントから指示された内容についてのリサーチ、ミーティングの議事録がメインになります。まだ業務に慣れていないことで作業自体に時間を要することもあります。
コンサルタントの仕事は、クライアントの経営課題を解決するための仮説を自身で立て、検証することです。仮説立案からその検証方法、若手メンバーの動かし方まで自分で考えて業務を進める必要があり、自身のマネジメント能力が求められます。
マネージャーはプロジェクトリーダーとしてプロジェクトのクオリティ管理、スケジュール管理、予算管理を担当するほか、クライアントとの折衝では面に立つことが多くなります。社内においては人材育成や採用、全社的な取り組みも任されるポジションです。
パートナーはコンサルティングファームの共同経営者であり、その主な役割はファームの経営サポート(ファーム強化のための知見纏めやレポート等での発信)、クライアントへの営業活動となります。営業相手は大手企業の経営層や準ずる役職の方となるため、専門とする業界に関する豊富な知見や経験、経営に対する知識、信頼に足る人物、業務外でのクライアントとの関係強化(会食等含む)など、幅広い対応が必要になります。
このようにひとことでコンサルタントと言っても職位によってその役割、伴う業務内容は異なります。
コンサルタントの仕事について詳しく知る
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