組織・人事(HR)
Post Date:
2019-10-31 / Update-date:
2021-05-26 /
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サービス別特集
この特集では、組織・人事(HR:Human Resources)に関するコンサルティングについてお話し致します。
働き方改革が浸透していく中、組織・人事系のコンサルティングプロジェクトが増加してきています。今回はHR業界の潮流と、コンサルティングとの関わりについてまとめてみました。
※組織・人事コンサルティングに近いものとして、採用代行などの人事アウトソーシングの事業もございますが、あくまでもコンサルティング業界に主眼を置いているためここでは割愛いたします。
HRとは
HRとは「Human Resources」の頭文字で、いわゆる人事の業務を指しますが、文脈によっては”人”が作り出す組織風土や人間関係の管理業務まで拡大して捉えられることもあります。
HRの主な業務は、
- 人材採用
- 人材育成
- 人事評価
- 労務管理
- 人事制度企画立案
などがあります。
HR業界の潮流
近年のHR業界は、社会の潮流に従って大きく変化しています。ここでは、そのうち3つの流れについてご紹介します。
採用活動の変革
まず、少子高齢化による生産年齢人口の減少とそれによる有効求人倍率の上昇の影響で、優秀な人材の獲得が困難になっていることや、過労死の問題により求職者が職場の環境をより重視するようになったこと、Webサイトでの情報の充実やSNS等の発達により、採用活動のあり方が大きく変わってきています。企業側が求職者を選ぶだけでなく、いかに求職者に自社を選んでもらうかという点に主眼が置かれるようになってきています。
職場風土の改革
個人の幸福の多様化によって、給与報酬はもちろんながら、「やりがいのある仕事であること」、「ワークスタイルが選べること」が魅力的な職場の条件となりつつあります。成果報酬制度で競争的な環境にして生産性を向上させるという流れが一時期ありましたが、近年では社員が働きたいと思える環境にすることで生産性を向上させよう、とする動きが目立ってきています。働き方改革の導入が進められているのもこうした流れによるものでしょう。
なお、コンサルティングファーム自体でも、働く環境の充実とその結果としての社員/成果の向上を目指し、テレワークや育児休暇制度の充実を図っているファームが多くあります。
具体的なコンサルティングファームの働き方改革に関する取り組みはこちらを参照ください
HRTechの発展
ビッグデータの処理技術や、AI/ディープラーニング技術の発展によって、人材の管理にテクノロジーを活用する動きが進んでいます。こうしたHRに関するテクノロジー活用の潮流を総称して「HRTech」と呼んでいます。
HRTechは以下のような場面で活用されています。
- 人事業務(採用から育成/評価、リテンション、事務管理含む一連の流れ)のシステム化/効率化
- ディープラーニングによる人材マッチングや離職傾向の分析
- 人材配置の最適化
このようにHRTechが活用されていますが、長らく「職能給制度」を採用してきた日本企業においては昇進などに個人のデータをそこまで必要としておらず、またディープラーニングは膨大なデータを持つ大企業でないと扱いにいなどの理由でまだまだ浸透しているとは言えないというのが現状です。
組織人事コンサルティング
ここまで見てきたように、HR関連では変革が進む一方、特に人事制度や評価制度などは私的な感情が混ざってしまうため、社外からの客観的な視点が必要な場面もあります。そのため、組織人事に関わるコンサルティングを行うファームや、人事システムの導入支援を行う企業が増えてきています。
組織人事コンサルティングは以下のように分類されます。
制度系コンサルティング
- 人事制度設計
- 組織の構築・構造改革
- 業務を効率化(BPR、人事業務のIT化、シェアードサービス化)
- 人事戦略立案
以下、企業例。(※各社の文章はHPより引用)
■デロイトトーマツコンサルティング
(https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/human-capital/solutions/hcm/ott.html)
ビジネスの成功には、人材の活躍が不可欠です。デロイトのOT&T(組織・人材変革コンサルティング)部門は、「人」に関わる数多くの企業の経営課題に対峙し、継続的にサポートしてきました。これらの実績を通して得られた、組織・人材変革の深い知見を活かし、ビジネスの成功に向けたご支援を行います。
■KPMGコンサルティング
(https://home.kpmg/jp/ja/home/services/advisory/management-consulting/people-change.html)
国内マーケットの成熟に伴い、多くの日本企業では海外展開を余儀なくされており、海外進出、海外事業の拡大に適応できる人材(グローバル人材)の育成が急務となっています。また、海外拠点に派遣される駐在社員のみならず、日本国内で働く社員に対しても、意識改革やグローバル人材としてのマインドセットが不可欠です。
(中略)
KPMGでは海外のネットワークを活用しながら、実現可能なグループ人事制度の構築や高度化を支援します。
■PwCコンサルティング
(https://www.pwc.com/jp/ja/services/consulting/people-change-management.html)
顧客の人財価値を最大化して企業や組織の成長と変革を支援するのが私たちチームの使命です。お客さまのビジネスが目指す姿や企業として実現したいビジョンを把握し、顧客の組織構造やカルチャーを勘案した上で、人と組織の活性化に資するさまざまな課題の特定とソリューションの提供を行います。
■アクセンチュア
(https://www.accenture.com/jp-ja/service-consulting-talent-organization-overview-summary)
アクセンチュアは、企業がビジネス戦略およびテクノロジー戦略を実行に移し、高い成果を導き出すこと、すなわちこれらの戦略と整合した人事戦略により人材と組織の力を最大限に活用して、より優れた価値を生み出すことを支援しています。企業の変革を促し、かつ新しい手法を実行するための道筋を示し、その実現をサポートします。
チェンジマネジメント系コンサルティング
- コーチング、人材開発・研修
- 従業員の教育・能力開発
- 働き方改革導入、組織全体の意識改革
- ダイバーシティマネジメント
以下、企業例。(※各社の文章はHPより引用)
■フィールドマネジメントヒューマンリソース
(http://fmhr.co.jp/service.html)
環境変化のスピードが加速度的に早まる中で、多くの企業は正しい戦略とは何かを模索し続けています。しかし、いくら正しい戦略を立案しても、そこで働く一人ひとりが変化し、行動に移さなければ、描いた戦略を実現することはできません。私たちは誰よりも、そんな『一人ひとりの変化』を実現したい。大切なことは、社員一人ひとりが自ら、「考えては実行する」を繰り返していくこと。そのために必要なのは『描く力』と『動かす力』。
私達は、本当の意味で「行動変革」にコミットし、自走できる組織や実行できる人材創りを目指していきます。
事例紹介
■アビームコンサルティング
(https://www.abeam.com/ja/case_study/CS094)
プロサッカー選手本田圭佑氏がプロデュースする、ソルティーロファミリアサッカースクールは、2012年の誕生以来、国内70カ所、海外4カ国でサッカースクールを運営している。運営会社のHONDAESTILOは、さらなる飛躍のためにコーチの質の維持・向上を目指して、評価システムの構築を決定。
アビームコンサルティングをパートナーにプロジェクトに取り組み、コンピテンシーとそれにもとづく評価制度を策定、運用するシステムを導入した。
■パーソル総合研究所
(https://rc.persol-group.co.jp/consulting/case/personnel-management-system.html)
2000名のサービス業の会社に対して10数年ぶりの人事制度設計・導入をサポートした事例。人件費のコスト意識の高い企業で、10年先の精緻なシミュレーションを何回も回しながら検討した。10数年間回してきた前制度に等級定義がなかったため、現場マネジメントへの浸透化を時間をかけて行った。
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