証券会社社員からのコンサル転職!?証券会社社員がコンサルティング業界で評価される経験についても解説!!
Post Date:
2023-08-07 / Update-date:
2023-08-08 /
Category:
金融コンサル特集
コンサルティング業界への転職支援をしていると、コンサルタントへの転職を考えている証券会社社員の方が多くいらっしゃいます。
本記事では、証券会社社員からコンサルタントに転職するメリットとコンサルティング業界で重宝される経験について解説していきます。
証券会社社員からコンサル業界への転職するメリット
証券会社社員の転職先として今なぜコンサル業界が人気なのか、その理由とコンサル業界に転職するメリットについて紹介していきたいと思います。
将来のキャリアの幅が広がる
コンサル業界へ転職することで将来のキャリアの幅を広げられるという点も転職希望者が多くなっている理由の一つです。
証券会社社員として働き続ける場合には社内での出世を目指していくというのが基本的なキャリアとなりますが、コンサル業界へ転職することでキャリアに幅を持たせることができます。
例えば、戦略系のコンサルティングファームであれば、その後のキャリアでは会社の経営企画担当を務めたり、スタートアップやベンチャーの重要ポジションを目指したりすることも可能です。
また、コンサル業で新たに培ったスキルを活かして自分で起業するという手段も出てきます。
新規事業案件に携われる機会と大きな裁量を持って働ける機会
いち証券会社社員として働いていると、証券会社として新たに取り組む新規事業案件の上流工程に携わったり、特に若い年次では自身で裁量を持って働いたりということはなかなか難しいですが、コンサル業界に転職することで、携われる領域や仕事をする上での裁量を広く持つことが可能となります。
プレッシャーも当然大きくなるわけですが、ビジネスパーソンとしての成長の機会も多く、やりがいや達成感を感じやすいというメリットがあります。
証券会社社員として身に着けてきたスキルを活かしやすい
詳しくは本記事内で後述もしますが、証券会社社員として身に着けてきたスキルが活かせる、評価につながるという点もコンサル業界が転職先として人気の理由となります。
転職先で全くすべての仕事を一から覚えなおすと考えると気が引けてしまいますが、これまで証券会社で培ったスキルを活かせると考えられると気が楽になるはずです。
以上のような理由があるために、証券会社社員のコンサル業界への転職は今人気となっているのです。
コンサル業界の種類
一口にコンサル業界といっても、その種類や形態、業務内容はさまざまです。ここではまず、その各種コンサルの特徴や業務内容、転職する際に求められるスキル、該当の有名企業について紹介していきます。
戦略系コンサル
企業の経営陣が抱える様々な課題に対して、コンサルティングをおこなうファームが戦略系コンサルです。
コンサルティングテーマは、全社経営戦略からM&A戦略、新興国戦略など幅広く、毎年のトレンドによってもその内容が変わります。
業界全体の情報を分析し、戦略、計画を立案することはもちろん、近年ではプロジェクトの実行にまで関わる戦略系コンサルティングファームが増加中です。
求められるスキル
・経営テーマに関する高い専門性や知見、それらを使いこなすロジカルシンキング
・強いプレッシャーにも耐えられる肉体的精神的な強さ
・高いコミュニケーション能力と実践レベルのビジネス英語力
該当する有名な会社の紹介
・マッキンゼー・アンド・カンパニー
・ボストン・コンサルティング・グループ
・ベイン・アンド・カンパニー
【関連記事】
https://www.executive-link.co.jp/industry/strategy/
https://www.executive-link.co.jp/column/column_cat/col-strategy/
業務・IT系コンサル
企業の業務プロセスやオペレーション、システム企画・導入に関してのコンサルタントをおこなうのが、業務・IT系コンサルです。
対象業務分野は、会計、組織人事、顧客管理、物流管理などの様々な分野が対象となります。それら分野の業務プロセスをいかに改善するかの分析とアドバイス、顧客の抱える課題をITによるシステム化でいかに解決していくかという要件定義がメインの業務となります。
近年ではクライアント企業の経営グローバル化が進んできているため、国外案件の増加、国外での活躍の機会も増えてきています。
求められるスキル
・会計、組織人事、顧客管理、物流管理などの業界についての経験、知識
・基幹システムや業務システムの要件定義や開発設計に携わった経験、知識
・高いコミュニケーション能力と実践レベルのビジネス英語力
該当する有名な会社の紹介
・アクセンチュア株式会社
・PwCコンサルティング合同会社
・株式会社ベイカレントコンサルティング
【関連記事】
https://www.executive-link.co.jp/industry/itoperation/
https://www.executive-link.co.jp/column/column_cat/col-it/
組織・人事コンサル
組織・人事コンサルは、人事制度や人材開発に関してのコンサルタントをおこないます。
顧客の抱える人事的な課題を解決するために、人と組織を変えるためのサポート/提案するのが主な業務となります。
海外進出時の現地労働市場調査やM&Aによる組織統合、退職金・年金/福利厚生制度構築、社員の研修・教育など、業務の種類が多岐に渡ることも特徴的です。
その多様な業務の中でも近年は人材育成(リーダーシップ開発)の需要が伸びてきています。
求められるスキル
・人事企画、研修、採用業務の経験、知識
・対人理解力などのコミュニケーション能力
・実践レベルのビジネス英語力/PCスキル
該当する有名な会社の紹介
・マーサージャパン株式会社
・株式会社グロービス
・株式会社HRインスティテュート
【関連記事】
https://www.executive-link.co.jp/industry/humancapital/
シンクタンク
シンクタンクとは、経済活動をおこなう様々な市場や業界を研究・分析する研究機関です。
業務内容は、クライアント依頼による経済動向リサーチや政府向けの調査・提言、民間企業の経営コンサルティングなどになります。
ただし、純粋なコンサルティング企業と比較すると、データの調査や分析のみで終わることも多い傾向にあります。
求められるスキル
・有名大学卒などの学歴や職歴
・コンサルタント能力/専門分野の深い知識・経験
・企画力、プレゼン力、PCスキル、分析スキル
該当する有名な会社の紹介
・株式会社三菱総合研究所
・株式会社野村総合研究所
・株式会社大和総研
【関連記事】
https://www.executive-link.co.jp/industry/thinktank/
https://www.executive-link.co.jp/column/1831/
FAS
FASとはフィナンシャルアドバイザリーサービスの略語です。フィナンシャルアドバイザリーサービスとは、財務関連のアドバイスやコンサルタントを顧客に提供するサービスとなります。
FASの具体的な業務内容としては、M&Aアドバイザリー業務、企業の資産価値評価、不正調査などが挙げられます。
求められるスキル
・会計資格(公認会計士・USCPA)や会計業務経験、知識
・金融機関における財務分析経験やM&A業務の実務経験
・コンサルティング業務の経験、知識
該当する有名な会社の紹介
・EYトランザクション・アドバイザリー・サービス株式会社
・フロンティア・マネジメント株式会社
・株式会社 KPMG FAS
【関連記事】
https://www.executive-link.co.jp/industry/fas/
事業再生・ハンズオン型支援
事業再生とは、業績の低迷や悪化で経営危機となっている企業に対して再生支援をおこなうという業務内容になります。
ハンズオン型支援とは、経営計画の立案や提案だけでなく、実際にクライアント企業に入り込み業務や財務などの改革をおこなっていくというタイプの支援です。
こうしたハンズオンでの事業再生をメインでおこなっているファーム(企業)も存在しています。
求められるスキル
・経営企画やM&Aの経験
・企業財務に関する知識
・プレゼン能力や高いコミュニケーション力
該当する有名な会社の紹介
・株式会社 経営共創基盤
・株式会社ジェネックスパートナーズ
・イーソリューションズ株式会社
【関連記事】
https://www.executive-link.co.jp/industry/turnaround/
監査法人
監査法人は会計監査業務とアドバイザリー業務、2種類のサービスを提供しています。
それぞれの具体的な業務内容は主なものとして、財務諸表監査、内部統制監査、財務報告アドバイス、内部監査サービスなどが挙げられます。
近年ではいずれの監査法人もアドバイザリー業務に力を入れるようになってきています。
求められるスキル
・会計に関する知識
・対人理解力などのコミュニケーション能力
・実践レベルのビジネス英語力/PCスキル
該当する有名な会社の紹介
・有限責任あずさ監査法人
・PwCあらた監査法人
・有限責任監査法人トーマツ
【関連記事】
https://www.executive-link.co.jp/industry/audit/
ミドルマーケット
中堅・中小企業を対象とした実践的なコンサルティングを提供するファームがミドルマーケットと呼ばれます。
具体的なコンサルティング業務内容としては、M&A、成長戦略、事業承継、組織改革、人材育成など非常に幅広い内容となっています。
求められるスキル
・対人理解力などのコミュニケーション能力
・各業務に必要な専門知識
・中小企業診断士の資格を保有していると高評価
該当する有名な会社の紹介
・山田コンサルティンググループ株式会社
・アタックスホールディングス
・株式会社タナベ経営
【関連記事】
https://www.executive-link.co.jp/industry/mid_market/
証券会社社員がコンサルティング業界で評価される経験
ここからは、証券会社で働いてきた経験・スキルがコンサルティング業界でどのように活かせるか、評価されるかという内容を紹介していきます。
企画経験
証券会社では営業企画や商品企画など、企画経験の場面がいくつもありますが、コンサルティングファームにおいては経営企画や業務企画、要件定義、海外進出の企画などの様々な企画経験が必要とされており、証券会社での企画経験を活かすことができます。
転職先候補のコンサルティングファームによって評価される企画立案経験は異なってきます。
また、海外進出の企画などであれば汎用性が高いため、いずれのコンサルティングファームであっても評価されやすい傾向にあります。
営業・運用経験
証券会社では多くの人がBtoCのリテール営業を経験し、さらには法人営業を経験する人もいますが、これら営業の経験はコンサルタントとして働く際に大きく役立ちます。
例えばリテール営業で培われた
・ノルマ達成のためにひたむきに働けるスタミナ
・自社の商品のことを正しく理解しわかりやすく相手に伝えるプレゼン力
といった能力は、
・常に成果を求められ、クライアントファーストで働く
・チームやクライアント間とのミーティングにて自身の考えを正しく伝える
といったことが求められるコンサルタントでも大いに活かせることでしょう。
また法人営業や投資銀行業務、M&A/資産売却のサポートなどの経験はコンサルティング業界でも評価の対象となります。
例えば、M&A戦略を練る、財務アドバイスをおこなう、事業再生計画を立てるなどの法人営業経験は、コンサルティング業務においても役立つ場面があります。
また会社の運用・金融商品開発などもゼロベースでロジックを組み立てて形にしていくコンサルタントに通ずるところがあり、経験が評価されるケースもあります。
また直近では、金融商品開発にもIT技術が伴うケースも多いため、以下で説明しますがIT系コンサルティングファームで経験を活かすこともできるでしょう。
IT経験
IT系業務(基幹システムや業務システムの構築)をおこなっていたという経験がある場合には、その経験をIT系コンサルティングファームで活かすことが可能です。
設計や開発、特に要件定義などの上流工程を経験していると、よりコンサルタント業務を行う上で経験が活きてくるでしょう。
金融のシステムは商品特性上複雑なものが多く、またクライアント側にも金融系のクライアントは多いため、金融×ITの知見があることは大きな強みとなります。
リスク管理経験
リーマンショック以降、金融機関ではリスク管理体制は強化されています。
そして、その金融機関に対して最新の各種リスク管理体制や手法を提供しているコンサルティングファームでもリスク管理経験のある人材の需要が高まっています。
そのため、証券会社のリスク管理部門などにおいて事業リスク管理・運用における市場リスク管理等の経験があれば、その経験はコンサルティング業界でも活かすことができます。
まとめ
証券会社社員からの転職先としてコンサル業界は人気の業界となっています。コンサル業界では証券会社社員として働いてきた経験やスキルを活かすことができ、評価をされる場面も多いです。
コンサルティングファームによってそれぞれ特徴が異なるので、自分にあったタイプのファームを探し、ぜひ転職活動をトライしてみてください。
コンサルティング業界についてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧になるとより理解が深まるかと存じます。
[関連記事]
・金融コンサルタント特集
・金融機関向けコンサルタントの仕事内容
転職支援の申込について
転職をご検討されていらっしゃる方は、無料で弊社コンサルタントが最新求人情報の説明や面接通過のためのアドバイスを実施しております。お気軽にご連絡ください。
メールマガジンの登録
最新の求人情報は弊社メールマガジンよりご案内をしております。
非公開求人等の新着の情報についてはメールマガジンにてご確認ください。