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企業インタビュー 詳細

Special Interview

PwCサステナビリティ合同会社 ディレクター 山崎様 マネージャー 中塚様、平野様、アナスタシア様

Post Date2022-02-08 /
Category金融, 製造・通信・メディア, 外資系, 女性,

今回は、PwCサステナビリティ合同会社(以下:PwCサステナビリティ)のディレクター 山崎様、マネージャー 中塚様、マネージャー平野様、マネージャー アナスタシア様にPwCで働くことの魅力、具体的なプロジェクト事例、求める人材像などを中心にインタビューでお話を伺いました。

※掲載している所属・職位はインタビュー当時のものです。

インタビュー

EL

まずは、皆様の自己紹介をお願いします。

山崎様

PwCコンサルティング合同会社に入社し、経営管理高度化などのコンサルに5年ほど従事した後、2012年からPwCサステナビリティでサステナビリティ領域のコンサル業務に、10年近く携わっております。サステナビリティがSDGsやパリ協定などで盛り上がる2015年頃よりも以前からとなりますが、当時は現在のテーマと少し異なっており、新興国の社会課題解決を目指す事業の支援が中心でした。近年、日本企業の意識も変わってきており、徐々に企業経営やコーポレートのサステナビリティに関する支援が増えてきました。長期外部環境分析や長期ビジョン策定、最近だと気候変動や、ネットゼロ関連の施策検討等の支援をさせていただいております。

中塚様

大手外資系コンサルティングファームにて、大企業やスタートアップ向けに経営戦略や事業戦略策定の支援を経験した後、PwCサステナビリティに参画しまして、サステナビリティ戦略策定や新規事業などのプロジェクトに従事しています。学生の時から社会の課題解決を行いたいという想いがあり、これまでキャリアを積んできております。特に途上国などの社会課題解決についてビジネスで携わりたいと考えていまして、この領域で市場にインパクトを与えられるフィールドとしてPwCが最もフィットすると考え、参画しました。

平野様

新卒でPwCコンサルティング合同会社に入社しまして、3年間は金融機関向けのコンサルに従事しておりました。入社後にサステナビリティチームの存在を知り、3年経ったタイミングでPwCサステナビリティに転籍いたしました。私は大学時代に新興国の研究をしており、ビジネスを通して社会課題解決を図ることをキャリアの軸にしていました。直近手掛けている主なプロジェクトとしては、サステナビリティへの取り組みが経営に与えるインパクトの測定といった、新しいソリューション開発などがあります。

アナスタシア様

博士課程で環境学を専攻し、大手コンサル会社に3年半ほど勤めました。その後、PwCサステナビリティに入社して、もうすぐ3年目になります。担当領域は、主に金融セクタークライアント向けにサステナビリティ、気候変動等のテーマのコンサルティングを行っております。

EL

サステナビリティ・センター・オブ・エクセレンスに関して、組織の戦略とビジョンについての方向性をお伺いできればと思います。

山崎様

2020年8月に、サステナビリティ・センター・オブ・エクセレンス(以下サステナビリティCoE)という新しい組織を立ち上げて、対外的にプレスリリースをさせていただきました。PwCでは、サステナビリティのコンサルティングを2000年頃から手掛けており、そのころからこの領域の業務に携わっているメンバーもサステナビリティCoEのコアメンバーとして在籍しております。サステナビリティCoEは、クライアントのサステナビリティに関するニーズが急拡大していることに合わせ、PwC Japanグループ(以下、PwC Japan)全体としてサービス提供していくためのハブ組織として誕生した経緯があります。

私たちの役割は3つあります。1つ目はリーディングカンパニーの経営陣の悩みに対応できる最先端のソリューション開発と提供を行うこと。2つ目はPwC Japanの色々な専門チームのサステナビリティ関連のケイパビリティを向上させ、PwC Japan全体でサステナビリティに関する価値提供ができるようにすること。そして3つ目はマーケット向けのプロモーション活動です。PwC Japanをサステナビリティ領域におけるNo1ファームにすべく、これら3つの役割を担う組織になっています。チームのビジョンは、リーディングカンパニーのビヘイビアを変えていくことで、社会全体をサステナビリティに導くということです。クライアントの経営戦略上のサステナビリティ課題、社長や会長、CXO層がトップダウンで進めるプロジェクトを優先的に手掛けており、日本国内でまだ誰も取り組んだことのない最先端のテーマに対し、クライアントと伴走してチャレンジしていくことを重視しています。

具体的なアクションのお話をすると、PwCサステナビリティでは、サステナビリティ領域のマーケットリーダーである経営層との定期的な対話機会を2015年頃から設けています。銀行・証券や商社、食品や衣料、化学、教育など年間で15社前後の企業にご参加いただいており、そういった活動を通じて、海外の先進プラクティスと日本の企業の経営者の実務上の悩みと両方を把握しながら、ソリューション開発につなげています。

EL

サステナビリティCoEの現在の陣容を教えていただけますでしょうか。

山崎様

現在は約40名の陣容です(2021年12月時点)。パートナーとマネージャー職以上で約15名。アソシエイト、シニアアソシエイトは約25名となっています。

EL

メンバーにはどのようなバックグラウンドの方がいらっしゃるのでしょうか。

山崎様

コンサルティングファーム、シンクタンク、金融機関、事業会社、国際機関などさまざまなバックグラウンドの方がいます。今日の対談に参加したメンバーは全員コンサルティングファーム出身者です。もともと私と平野はPwCコンサルティングですし、中塚とアナスタシアも外部コンサルティングファーム出身です。そのため現状はコンサルティングファーム出身者が多いといえますね。事業会社出身の方ですと、再エネなどのサステナビリティ関連の事業をやっていた方や、サステナビリティ関連の経験は無いものの、コンサルの素地があり、サステナビリティへの強い関心興味を持っている方もジョインしています。外部から参画される方もいますが、内部異動の方も多くいる状況です。

EL

具体的なプロジェクト事例を教えていただけますでしょうか。

中塚様

製造業のクライアントに対してサステナビリティの観点を織り込んだ全社戦略を策定した事例があります。サステナビリティというものが外圧的リスクとして受け止められがちで、“何かやらなければならない”という強迫観念的に動く企業が多い中で、ある製造業のクライアントは、この波をチャンスとして捉えていらっしゃいました。社長がサステナビリティを自分たちのビジネスの根幹に据えて新しいビジネスを展開していきたいという想いがあり、本質的に環境・社会課題を解決しながら事業基盤の強化・新たなビジネス展開を目指す、”長期的な成長戦略”策定を併走させていただきました。

平野様

サステナビリティインパクトの可視化という事例があります。サステナビリティの取り組みをすることが、対外的に環境や社会にどれくらい影響を与えるか、また自社の企業価値にどう影響を与えるかを可視化・定量化します。経営者の方々は、サステナビリティ推進の活動が自社の将来企業価値にどうつながるのかを腹落ちさせること、構造的に整理することに悩んでいらっしゃるケースが一定あります。このお悩みに答えるため、サステナビリティの取り組みが、将来の財務価値、つまり売り上げ・コストに与える影響を分析するツールを開発しました。このツールを利用することで、サステナビリティを推進する価値を社内外において評価し、サステナビリティ経営を構造化することができます。このツールは、実際に何社かのクライアントにて活用いただいております。サステナビリティのKPI設計や具体的なアクションの検討、財務へ与えるインパクトの検証等、さまざまな局面で活用されています。今後さらに多くのクライアントに拡大していきたいと考えています。

アナスタシア様

私は金融セクターのクライアントをメインにリスク分析などによる支援を担当しております。2018年頃から、日本でもTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures/気候関連財務情報開示タスクフォース)への対応の重要性が高まり、気候変動関連のリスクに関わる分析が必要になりました。例えば、気候変動の観点からリスクが高いとされるセクターへの融資ポートフォリオ分析などです。温室効果ガスの排出が多い企業に対しては、まず政府による規制強化が想定され、法規制の対応コストが上がります。炭素税といった法規制も想像できます。技術の観点からは、より低炭素な技術に移行するために多くの設備投資が必要となるでしょう。

また、金融機関の投融資ポートフォリオをどのように低炭素化していくかを検討するコンサルティング案件もあり、現状のポートフォリオを診断し、目標を達成するためのアクションプランを立てるというような支援も行っております。

EL

御社で働く魅力について教えていただけますか。

山崎様

業務に関することと、カルチャーなどの内部組織についてお話します。まず業務に関しては、個別のサステナビリティトピックに注視した話ではなく、企業経営という目線でサステナビリティを捉えているというのが特徴です。特に、企業・組織のビジョンや戦略に関連するところでは、数年先を見据えた提案をしています。内部組織についてはPwC Japanの組織間の話と、サステナビリティCoE内部の話があります。組織間の話としては、サステナビリティCoEがPwC Japan全体のハブとなり、PwCあらた有限責任監査法人、PwCコンサルティング合同会社、PwCアドバイザリー合同会社、PwC税理士法人、PwC弁護士法人など、さまざまなサービスラインと連携しやすい仕組を作っています。そのため、各専門家の力を結集してサービス提供を行える魅力があると思います。また、サステナビリティCoE内部のカルチャーについては、オープンでフラットなコミュニケーションをベースに、個人の裁量を重んじ、個人の自立性を重視するカルチャーがあります。旧態依然とした日本的な組織では働きにくいとか、自分のライフスタイルも尊重しながらキャリアとして歩んでいきたいという人にはとても向いている組織だと思います。

平野様

プロアクティブに仕事ができるところが魅力だと思っています。年次に関わらず積極的にチーム内で意見を言いやすかったり、プロジェクトをリードしたり、クライアントに説明したりと、若手でもどんどんとチャレンジできる環境です。アソシエイトやシニアアソシエイトであっても、クライアントである大企業のCEOと対面する機会もあり、それに向けた準備をリードすることもあります。なお、サステナビリティCoEでは若手のうちから同時に複数の案件を担当することもあります。そのようなケースではスタッフ自身が自分の時間をうまく使いながら、プロジェクトをリードしたり、自分の気付きをチームマネージャーやパートナーに積極的に伝えたりしています。アサインの希望も尊重されますし、個々人のパーパスを重視しています。組織の中で上から下に決定事項を落としていくのではなく、個々人がやりたいもの、進めたいものにどんどんトライしていくことが尊重されます。

中塚様

私からお伝えしたいカルチャーの話は2つあります。1つは、本当にフラットだというところです。一般的にコンサルティングファーム等では、お互いが競い合うという文化が強く、ピリピリとした印象があるかと思いますが、PwCはびっくりするくらい上のパートナーともフラットに接することができます。非常に話し掛けやすく、自らプライベートな話もされますし、ちょっとしたことでもチャットでの声掛けがあったりします。仕事上の会話も、最初の言葉が「ありがとう」から始まるなど、お互いに気持ちの良い環境を作るカルチャーがあると思っています。この背景をもう少しお伝えしますと、サステナビリティというビジネス自体が、1人で解決できるものではなく、さまざまな専門領域(例えば生物多様性、気候変動等)の有識者と、ビジネスのプロフェッショナルがコラボレーションして、ようやくプロジェクトとして成り立ち、成果につながります。だからこそチームワークが必要で、そこからみんなフラットでお互いを思いやるというカルチャーにつながっていると思います。

また、平野が申し上げたプロアクティブであるという点についてですが、コンサルティングファームは基本的に需要と供給のバランスで成り立っています。一般的には、新しい案件が来たら、今空いている人は誰だろうと探して、空いているプロジェクトにアサインするという流れが多いと思います。しかし、サステナビリティCoEでは「空いているから」ではなく、「何がやりたいの?」からコミュニケーションが始まります。例えば、サーキュラーエコノミーをやりたいと言えば、「こういう案件が出てきそうだから挑戦してみない?」となります。なかなか難しいことだと思いますが、サステナビリティCoEではやりたいことベースで、「真に市場やクライアントに必要な取り組みなら、一緒に作りに行こうよ」という雰囲気が強いです。この点はすごく特徴的なことだと思いますね。

また、2週間に1回、金曜日の夕方から、カジュアルにチームの未来やサステナビリティの未来を語り合う会(プレミアムフライデー)があります。個々人の想いをもとに情報・意見交換を行う場であり、刺激をもらえる機会になっていると思います。

EL

女性活躍を含めて、広く御社のダイバーシティに関してお聞かせください。

アナスタシア様

幅広い領域にダイバーシティという考え方は及ぶと思いますが、サステナビリティCoEにはさまざまな業界から参画しているメンバーがいます。また国籍として言うと、イタリア、英国、中国、韓国と多様な国籍のメンバーがいます。多くのクライアントが海外事業を持っており、海外動向も大変重要である中、グローバルな視点でクライアントにナレッジ提供がしやすいです。現在、男性と女性の比率は一般職、管理職共に約半々で、ご存知の通り、当部門のリーダーは女性です。性別に対する差別は一切なく、働きやすい環境があると思っております。

EL

それぞれの求める人物像を伺えますでしょうか。

山崎様

原理原則として、目的を1つとして自律的な個人が集まっていて、その個人が集団となってより大きな効果を生み出す、そんなチームにしたいと思っていますので、そこに共感できる人を求めています。それぞれが実現したいことと、サステナビリティCoEの方向性とが合った時に、チームの力が最大化されると考えています。

以上の点を前提とした上で、ビジネスを通じてサステナビリティの課題解決をしたいという価値観をお持ちの方と一緒に働きたいと考えています。スキルセットとしては、コンサルのベーススキルにプラスして、サステナビリティに関する知見や専門性があれば望ましいです。また、他のメンバーといかに協働し、自分の役割を認識して、さらにその期待を超えて、集団としてのチームの目的達成に貢献するマインドセットのある方が欲しいと思っています。

個人としてどういうことをやりたいのか、成長したいのか、どういう生き方をしたいのかということをはっきりさせて、サステナビリティに関するプロフェッショナルなコンサルタントとして、共に成長し続けていけるような方をお待ちしております。

企業プロフィール

Profile

PwCサステナビリティ合同会社

この企業の詳細情報
  • 山崎 英幸(やまざき ひでゆき) 様

    ディレクター

    2007年ベリングポイント株式会社(現PwCコンサティング合同会社)に入社、会計及び経営管理のコンサルティング業務に従事。経営管理マネジメントの仕組み構築や経営管理指標設定のプロジェクトを担当。

    2012年よりPwCあらた有限責任監査法人/PwCサステナビリティ合同会社において、サステナビリティコンサルティング業務に従事。CSVビジネス構築支援、長期ビジョン・マテリアリティ・長期目標/KPI検討支援、気候変動・TCFD対応支援、人権リスク評価支援等のプロジェクトを手掛ける。 サステナビリティ・センター・オブ・エクセレンスにて、サステナビリティインパクト可視化に関する方法論の開発やプロジェクトデリバリーをリード。

    東京工業大学 大学院 総合理工学研究科 人間環境システム修了

  • 中塚 さゆり(なかつか さゆり) 様

    マネージャー

    大手外資系コンサルティング会社にて、大企業・スタートアップの経営戦略・事業戦略立案、新規事業構想立案を中心に従事。事業モデルの変革をエンド・ツー・エンドで支援。 PwCでは、サステナビリティ経営に向けた全社ビジョン策定、戦略・方針策定などのサステナビリティ戦略案件を中心に従事。目指すべき方向性策定、経営アジェンダ定義、マテリアリティの特定等の全社戦略から、事業部単位/マテリアリティ単位の実行方針策定を支援

    また、サステナビリティ戦略を実行フェーズに落とし込む重要性が高まる中、事業への浸透の仕組み・体制・ガバナンス構築、サステナビリティを軸とした新規事業構想策定等も伴走し、全社のサステナビリティ経営を推進

  • 平野 光城(ひらの みつしろ) 様

    マネージャー

    2016年にPwCコンサルティング合同会社に入社、金融サービス事業部にて資産運用領域のコンサルティングに従事。業務改革支援、PMIに係る業務・組織統合支援に関与。また社内の社会課題解決型ビジネス検討の事務局を経験。 2019年よりPwCサステナビリティ合同会社に転籍。サステナビリティに関わる動向整理、戦略策定、長期ビジョン検討に係る支援や、責任投資の推進支援、TCFD対応に係る調査業務、途上国・新興国ビジネス展開に係る支援等に従事。

    創価大学 経済学部卒

  • アナスタシア ミロビドワ 様

    マネージャー

    国際連合、国際協力機構(JICA)、国立環境研究所にて、気候変動、グリーンボンド、サステナビリティ関連の政策に関わるリサーチ業務に従事。2015年に大手コンサルティング会社に入社し、サステナビリティ戦略策定支援および社会責任投資に関わる支援を提供し、金融機関のESG方針策定や投融資先のESGモニタリングツールの開発をサポート。2017年よりTCFD関連業務に特化し、金融機関(保険会社、銀行など)と製造会社(化学メーカーなど)における気候変動リスク・機会の評価や気候変動関連の情報開示を支援。2019年にPwCサステナビリティ合同会社に入社。

    環境学博士。

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