EYストラテジー・アンド・コンサルティング|シニアマネージャーインタビュー|EYと共に体感する急成長──人と組織を強くする育成システム
Post Date:
2022-08-22 /
Category:
IT・デジタル, 外資系,
まるで「昇り龍」のような急成長を続けるEYストラテジー・アンド・コンサルティング(以下、EYSC)。その最前線に立ち、現場を牽引するマネージャーはどのようにして新人を支え、実力の底上げを果たしているのでしょうか。佐野香奈恵様、鹿子雄介様、ともにシニアマネージャーであるお二人に伺いました。
「働き心地のいい場所」であるための絶妙のバランス
EL
鹿子様、佐野様、お二方のご経歴をそれぞれご紹介いただけますでしょうか。
鹿子様
2011年に公認会計士の試験に合格し、会計系のコンサルティングファーム、旧EYアドバイザリー(現EYSC)、大手監査法人を経て2018年にEYSCに復帰しました。
EYには人を大事にする文化があり、以前働いていたときもそこに大きな魅力を感じていました。転職にあたりあらためて「誰と働きたいか」と考え直し、EYの一員としてもう一度働きたいと思いEYSCに参画させてもらうことを決意しました。現在はファイナンスユニットでシニアマネージャーを務めています。
佐野様
私は現在、シニアマネージャーとして、人事・組織関連のご支援を提供するピープル・アドバイザリー・サービス(以下、PAS)に所属しています。新卒で入ったのはシンクタンクだったのですが、在職中にイギリスにMBA留学し、帰国後の2014年にEYに入りました。イギリスでのEYの存在感は圧倒的で、そこに惹かれた部分もあります。一方で、日本では当時まだ、EYのコンサルティング事業は始動したばかりの頃でしたので、EYの成長に向けて自分のキャリアも発展するのではないかという期待感もありました。
EYでは途中、二度の育児休暇を取得し、時短勤務制度なども活用しながら働いてきました。色々な方のサポートを得ながら、実際こうしてキャリアアップができ、コンサルティングの最前線にいられるのはとても幸せなことだと思います。
EL
コンサルティングファームに対する一般的な印象からすると、子育てをしながら仕事にも全力投球するのは非常に難しいと思われる方がいるかもしれません。そのあたりのワークライフバランスは、実際のところいかがですか?
佐野様
コンサルタントは長時間労働というのは、だんだん過去のイメージになっていると思います。少なくともEYにおいては、やるべきことをやって成果をきちんと上げられているのであれば、働き方が大きく制限されることはありません。最近ではどこのファームでもリモートワークが浸透していると思いますが、EYではコロナ禍以前から在宅勤務が導入されていましたし、育児に合わせた働き方に対しても、上司やメンバーもみな、いい意味でおおらかです。
もちろん、仕事の内容やプロジェクトの進捗などによってタイトな働き方をせざるを得ない場面はあります。エグゼクティブの方との面会など、クライアントの状況に合わせて、夜しか打ち合わせができないこともあるでしょう。そうしたときは家族の協力も得てやりくりしますが、場合によっては上司からもクライアントに事情を説明し調整して頂くなど、サポートし合うマインドがあります。
個別カウンセリングを軸に多面的サポートで社員を守る
EL
メンバーを育成したり評価したりするお立場からするといかがでしょう? 多様な働き方をサポートする仕組みはありますか。
鹿子様
EYの特筆すべき体制としてまず挙げられるのは、カウンセリング制度が充実していることです。すべてのコンサルタントに必ずカウンセラーがつき、日常的な相談からキャリアパスを見据えたアドバイスまで幅広くコミュニケーションをとっております。それだけでなく、カウンセラーはそのメンバーがアサインされているプロジェクトのリーダーや、所属する部門長とも密に連携しながら、多角的な視点で成長を後押ししていきます。さらに加えてこのカウンセラーとは別に、DE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルーシブネス)の観点からサポートするバディ制度もあります。こちらは年齢や入社時期などが近しい2人がチームとなり、定期的な対話の場を持ち、日常的な悩みやニーズに応えていくという重層的な体制です。
私自身、新人研修などの講師を務めるほかに、何人かのカウンセリング業務を受け持っているのですが、メンバーの置かれている状況は一人ひとり異なり、それこそ多様な事情や課題があります。そのような中でどうしたら成果が出せるのか、これからの自分自身にどんな成長が描けるのか。そうした問題に、むしろカウンセラーが向き合い、悩んで解決に導いていくというのがEYのやり方であり文化だと思います。
佐野様
ダイバーシティというと、まだまだ女性や外国人、障害のある方を想像されると思います。しかし、働くうえで何らかの制約や課題を持たない人はいないと、私たちは考えています。男性だからといって、育児や家事などと無縁という人は今やほとんどいないでしょう。結婚して小さなお子さんがいる方のカレンダーには、「保育園」「お迎え」などが普通に書かれています。独身でも親の介護があったりしますし、一人暮らしだからこそ家の用事はすべて自分の負担になるともいえます。
結局どのような人であれ、クライアントのために成果を出すという使命においてはみな同じで、差はありません。だから会社は全力でサポートしますし、メンバーも協力し助け合う。EYでは、それがごく自然に、当たり前に行われています。
鹿子様
それだけにコミュニケーションの取り方は重要ですね。以前ならあらかじめ日時を決めて会議室を取るというのが普通だったと思いますが、今はもうカウンセラーもカウンセリーも、合間の時間を使ってチャットで話し、密にやりとりができる状況となっています。もちろん、上位職の時間の都合を押しつけたりしないのが不文律です。
EL
御社では「育成」と「評価」は常に連動し、いわば表裏一体の関係にあると、COOの吉川聡様はおっしゃっています。それはどのように実践されているのでしょう。
鹿子様
カウンセリングの側面から申し上げると、例えば、あるメンバーからカウンセラーに時短勤務の希望が出されたとします。すると、その情報はチームリーダーやパートナーレベルの上位職に共有され、人事部門も交えて、そのメンバーにはどうするのがベストなのか社内調整が図られます。職種は今のままでいいのか、クライアントとの対応に支障はないか、本人の希望はどうか、会社から提示できるオプションはあるか、といった具合です。
働き方を変えた場合には、本人にはどんな成果を出すことが期待され、それに必要なスキルをどう身につけるかまで検討されますので、これは単に働き方の問題ではなく、評価であり育成でもあります。言い方を変えれば、どんな働き方を選んだとしても、それを理由にキャリアを諦める必要はないということです。
また評価を通じた育成という観点では、各職階の要求スキルが詳細に定義されたスキルチェックシートを活用し、エンゲージメントごとに、エンゲージメントチームからフィードバックをうけます。
評価期間に受けたエンゲージメントごとのフィードバックを通じて、それぞれの職階においてスキル上の課題を本人・エンゲージメントチーム・カウンセラーの三者がしっかりとコミュニケーションを取ることで本人の成長につなげています。
このアサイン、エンゲージメントフィードバック、本人の課題認識、次のアサイン、というサイクルを繰り返していくことで、個人の成長を着実に促すことを狙いにしています。
また昇格のタイミングは期中、期末と年に二度あり、私も今回期中のタイミングで昇格させていただきました。きちんと成果を出し続けると適切なタイミングで評価され、昇格につながる制度が整備されていると実感しています。
組織、チーム、人がつながり支え合って生まれる強さ
EL
数あるコンサルティングファームの中でも御社を選ぶ理由、EYならではの魅力についてはどのように考えておられますか。
佐野様
EYのコンサルティング部門は日本ではまだまだ成長途上にありますので、未経験の方でも組織と自分自身が歩調を合わせるように一緒に伸びていける素地があります。新しい分野に挑戦していきたい、デジタルの分野にもっとより良いサービスを提供したいといった、意欲的な人材が集まっています。そういったメンバーが、グローバルにネットワークを持つEYの各拠点のメンバーと密にコラボレーションを図りながら進める案件もあります。
もう一つは人材の多様性と、仕事の幅広さでしょうか。実際、私のチームには外国籍の人も多く、日本語あり英語ありの業務が日常のことですし、コンピテンシーやセクターの垣根を越えた協業で、いろいろなテーマの仕事にかかわれる面白さもあります。EYはチームで勝つこと、チームで成長していくことを意識しているので、他のファームに比べても、組織同士の壁が低いのだと思います。
鹿子様
EYの魅力はまさにそこが大きいと私も思います。チームに限らず、メンバー同士の垣根が低く、助け合う、支え合う文化が根づいています。忙しくて自分の手が回らないとき、チームの誰かがさりげなく手を貸してくれる、情報を提供してくれる。忙しいかどうかは別にしても、自分の専門外の知識や情報が人と人のつながりですぐに手に入るので、仕事を迅速に進めることができる、これは大事なことだと思います。
EL
そういう組織風土においては助けを求めることに遠慮は不要なのかもしれませんが、人知れず悩んだり困ったりしている場合に、それを汲み上げる仕組みもあるのでしょうか。
鹿子様
会社の取り組みとしてはカウンセリング制度やバディ制度、研修制度が挙げられると思います。またそれとは別にユニットやチームが独自の仕組みを設けていることもあります。例えば私が所属するファイナンスの場合も「タレントハピネスチーム」や「Jr.ボード」という取り組みがあり、コネクションの希薄化をなくすことを目的に、メンバー間の交流や結束を促す取り組みや、ユニットの運営に対する若手メンバーの意見をリーダーに伝えるといった活動を進めています。
例えば、中途入社で入られた方がリモートワーク中心の毎日の中で孤立したりしないよう、定期的に懇親会などの交流イベントを企画したり、組織がより良くなるよう若手が現状の課題を纏め施策を提言するといったイベントを企画しています。
佐野様
PASにも似た取り組みがあります。「PAS Junior Pioneer」と呼ばれていて、もっとPASを良くするにはどうしたらいいかを、若手中心に考えていく集まりです。そこでのアイデアから、日々の業務改善への提案や、職階別ランチやテニスを楽しんだりする機会も生まれました。とかくコンサルタントは、チームごと、プロジェクトメンバーごとに固まりがちなので、色んな関係性を持つきっかけになっています。
ほかにも、毎月1回、働き方のヘルスチェックのような格好でメンバー対象のアンケート調査を行い、いろいろな意見を拾う仕組みもあります。直接には言いづらいコメントも投稿されることがあり、それがカウンセリングや相談のきっかけにもなっています。
成長への課題を可視化。知識とスキル、行動を磨いていく
EL
研修を通じたスキルアップ、マインドアップにも力を入れておられると聞いています。
鹿子様
研修については手厚い方だと思います。学んだことを実地に試し、なお足りない部分を研修で補うというサイクルを回す仕組みが整っています。それにも増して大事なことは、コンサルタントに求められる能力やスキルが上記のチェックシートのような形で可視化されていることです。今の自分、あるいは将来の自分に何が必要であるかがある程度可視化されます。そうした制度の面と、先ほどから挙がっている風土の面が、うまく噛み合っています。
佐野様
スキルや知識に加えて、行動というのも大事な要素だと思います。コンサルタントとしてどう行動するか。コンサルタントは常にクライアントの先回りをして、プロアクティブに提案しなくては成り立たない職業です。その行動変容を促すための90日間プログラムなども用意しており、特に事業会社を中心としたキャリア経験の方に推奨しています。これはかなり実践的で、擬似的な提案のシチュエーションを設定し、マネージャーとペアになって提案の準備や会議の設定、課題の整理といったことを体験しながら学べるようにしています。
EL
人材を育てるということに関して、実にいろいろな取組みがあるのですね。では最後に、お一人ずつ応募される方へのメッセージをお願いします。
鹿子様
中途採用の方が入社した際には、一日も早くプロジェクトで活躍し、目標へ向かって邁進いただけるように、我々は全力を挙げてサポートします。EYにはそれだけの制度や、マインドを持った人がいて、絶えずコミュニケーションが取られていますので期待していただければと思います。
佐野様
先日、ある若手の女性スタッフからこんな話を聞きました。学校であれ職場であれ、これまでの人生で、男女の差とか、属性の違いからくる反応の差や違和感を感じさせられる経験はどこでも少なからずあったのに、EYではまだ一度もそうした場面に遭遇したことがないと。言われてみれば私自身もそうだと感じました。多様性に富んだメンバーとの出会いも楽しめる場所です。ぜひ期待してください。
企業プロフィール
Profile
EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社
この企業の詳細情報-
佐野 香奈恵 様
ピープル・アドバイザリー・サービス シニアマネージャー
金融系シンクタンクを経て現職。チェンジマネジメントプロジェクトを中心としたコンサルティングと、人事制度設計など人事領域全般において、幅広い業界・テーマでの実績を有する。新規テクノロジー導入に伴う新しい業務オペレーション定着、トレーニング企画、社内コミュニケーション戦略、その他ポストコロナの新しい働き方定着、DE&I戦略など、多くのプロジェクト推進を行う。
-
鹿子 雄介 様
ファイナンス シニアマネージャー
会計系コンサルティングファーム、EYアドバイザリー(現EYストラテジー・アンド・コンサルティング)、大手監査法人を経て現職。、経営管理領域における構想策定をメインに、IFRS導入、不正監査、内部統制構築、新規事業立ち上げに関する販売戦略の立案支援、中期経営計画の立案支援など幅広いプロジェクトの推進を行う。 また社内貢献においても新人研修およびファイナンス研修のコンテンツ作成から研修講師まで担当している。